「こんなに頑張っているのに、なぜか結果が出ない」。仕事や勉強で、そんな悩みを抱えている人は少なくないでしょう。しかし、長い時間努力しても成果が出ない人がいる一方で、限られた時間で着実に結果を出す人もいます。その違いは、単なる能力や努力の量だけではないのかもしれません。では、少ない努力で結果を出す人は、何が違うのでしょうか。東大卒業後、コロンビア大学でMBAを取得し、日本マクドナルドCMO、Facebook Japan初代社長などを歴任。51歳から司法試験に挑戦し、57歳で合格した岩下充志氏の著書『夢をかなえる 勉強の地図』から、そのヒントを紹介します。

「頑張っているのに結果が出ない人」と「少ない努力で結果を出す人」の決定的な違い・ベスト1Photo: Adobe Stock

「努力」をしても結果が出ないのはなぜ?

「毎日頑張っているのに、なかなか結果が出ない」
「同じように努力しているはずなのに、なぜか自分だけ成果につながらない」
「もっと頑張らなければいけないと思うけれど、何をすればいいのかわからない」

そんなふうに感じたことはないだろうか。

仕事でも勉強でも、努力を積み重ねることは大切だ。

しかし、どれだけ時間をかけても、思うような結果につながらない人がいる一方で、限られた時間のなかで、着実に成果を出していく人もいる。

この違いは、単純に能力や努力の量だけで決まるものではない。
実は、頑張っているのに結果が出ない人ほど、努力を始める前に大切なことを見落としている可能性がある。

では、効率よく結果を出す人は、いったい何が違うのだろうか。
東大卒、コロンビア大学MBA、日本マクドナルドCMO、Facebook Japan初代社長など、数々のキャリアを歩み、50代で司法試験にも合格した岩下充志氏の著書『夢をかなえる 勉強の地図』から、そのヒントを紹介する。

頑張っているのに結果が出ない人に足りないもの

目標を達成するためには、とにかく行動することが大切だ。
そう考えて、まずは目の前のことに一生懸命取り組む人も多いだろう。

たとえば、資格試験に合格したいと思ったら、参考書を買って勉強を始める。仕事で成果を出したいと思ったら、これまで以上に長い時間働いてみる。

もちろん、行動すること自体は悪いことではない。
しかし、どれだけ一生懸命取り組んでいても、そもそも努力する方向が間違っていたらどうだろうか。

岩下氏は、著書のなかで次のように述べている。

初めて足を踏み入れる街で、ガイドもなしにすいすい歩ける人はいません。マップを持たずに、迷わず目的地にたどり着くことなんて、到底不可能です。一方、正確な地図さえあれば、初めて行った外国でも、楽しく街を散策しながら、行きたいレストランに到着することができます。しかも、最短ルートで。
勉強も同じです。「勉強の地図」を手にし、俯瞰する目を持てば、資格取得や試験合格といった目的地へ至るルートがハッキリ見えるようになります。誰だって、ためらわず進めるようになるのです。

――『夢をかなえる 勉強の地図』より引用

知らない街を歩くとき、目的地までの道順がわからなければ、何度も道に迷ってしまうだろう。
一方、最初から地図を持っていれば、余計な遠回りをせずに目的地を目指すことができる。

これは、仕事や勉強でも同じことだ。
ただ闇雲に努力を重ねるのではなく、まずは目標までの道筋を明確にする。

努力の量を増やす前に、「どこに向かって、何をすればいいのか」を把握することが大切なのだ。

結果を出す人が大切にしている「3つの要素」

では、目標までの道筋さえ決めれば、誰でも結果を出せるのだろうか。
実は、そう単純な話でもない。

どれほど立派な計画を立てても、実際に行動しなければ何も変わらない。
反対に、行動力があっても、間違った方向に進み続けていれば、目標には近づけない。

さらに、勉強しやすい環境を整えることばかりに時間を使い、肝心の勉強を始められない人もいるだろう。
岩下氏は、目標達成のためには「計画」「実行」「継続の工夫」という3つの要素が欠かせないと説明している。

この地図においてなにより重要なのは、「3つの要素をすべて合わせて、やっと1枚の地図が完成する」ということです。
どれだけルート(計画)を緻密に描いても、自らの手を動かさなければ(実行)、見える景色が変わることはありません。
目の前の壁を越える力(実行)があっても、向かっている方向(計画)が間違っていれば、永遠にゴールにはたどり着きません。
そして、快適な環境を整えること(継続の工夫)ばかりに気を取られ、歩み(実行)を止めてしまえば、ただ準備運動をしただけになってしまいます。

――『夢をかなえる 勉強の地図』より引用

つまり、結果を出すためには、ただ頑張るだけでも、計画を立てるだけでも不十分だということだ。
目標に向かって正しい道筋を描き、実際に行動し、その行動を続けられるように工夫する。
この3つがそろって初めて、努力を成果につなげやすくなる。

頑張っているのに結果が出ないとき、私たちはつい「もっと努力しなければ」と考えてしまう。
やみくもに頑張る時間を増やす前に、まずは自分が進むべき道を確かめてみよう。

それが、目標への遠回りを減らす第一歩になるはずだ。