11×11から19×19までのかけ算を暗算できる「おみやげ算」。例えば、「16×16」には、おみやげ算よりも速く答えを求められる、意外な方法があります。一体、どんな方法なのでしょうか。『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』の著者で、11月発売の学習カード『小学生がたった1日で19×19まであそびながら暗算できるカードゲーム』を考案した小杉拓也氏が解説します。

まずは、おみやげ算をおさらいしよう
この連載では、主に、11×11~19×19のかけ算を暗算できる「おみやげ算」について解説しています。おみやげ算を使えば、「十の位が1の2ケタの数どうしのかけ算」がすべて計算でき、慣れると5秒ほどで暗算もできるようになります。
でも、おみやげ算より速く答えを求める方法もあります。それが今回の記事のテーマです。
まず、16×16をおみやげ算で求めてみましょう。
①16×16の右の「16の一の位の6」をおみやげとして、左の16に渡します。すると、16×16を、(16+6)×(16-6)=22×10(=220)と考えることができます。
②その220に、左の「16の一の位の6」と「おみやげの6」をかけた36をたした256が答えです。まとめると、16×16=(16+6)×(16-6)+6×6=220+36=256です。
答えを丸暗記するのは邪道?
では、おみやげ算より速く答えを求める方法とは何か? それは「答えの丸暗記」です。「なんだ、そんなことか」と思った人もいるかもしれませんが、私たちは日常的に、答えの丸暗記を使っています。
その代表格が九九です。九九で丸暗記しているからこそ、9×9までのかけ算は、頭で計算しなくても、その答えを一瞬で求められます。
「ときに、答えの丸暗記は、最速で答えを求める方法である」と言えます。ただ、覚え間違いの可能性もあり、暗記できる量にも限界があるので、使える計算は限られます。
11×11から19×19までの計算で、とても覚えやすいのは「16×16=256」です。なぜなら「イロイロニコム(色々煮込む)」という語呂合わせで覚えられるからです。授業中に教えると、子どもは笑って覚えてくれます。一度覚えてしまえば、「16×16」の答えを1秒で言うことも可能です。
中学受験では、円周率の近似値3.14に、1から9までの数をかけた答えを暗記している子はけっこういます(これは覚えるのに少し苦労します)。計算結果の暗記とは少し違いますが、高校数学では、ルート2やルート3の語呂合わせはよく知られていますね。
「計算結果の暗記」は邪道ではなく、ちゃんとした方法であるといえるでしょう。とはいえ、覚えられる計算には限りがあるので、11×11から19×19までの暗算には、基本的におみやげ算がおすすめです。





