SAPIXの最上位「α1クラス」に在籍し、御三家に合格した受験生が、算数の問題を解く際に「おみやげ算」を活用していた例があります。この暗算法は、中学受験でどのように役立つのでしょうか。『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』の著者で、11月発売の学習カード『小学生がたった1日で19×19まであそびながら暗算できるカードゲーム』を考案した小杉拓也氏が解説します。
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「19×19までの暗算法」のおさらい
さっそくですが、19×19までの暗算ができる「おみやげ算」の計算法について説明します。
(例)14×17=
①14×17の右の「17の一の位の7」をおみやげとして、左の14に渡します。すると、14×17を、(14+7)×(17-7)=21×10(=210)と考えることができます。
②その210に、「14の一の位の4」と「おみやげの7」をかけた28をたした238が答えです。
まとめると、14×17=(14+7)×(17-7)+4×7=210+28=238です。
この2ステップで、例えば、11×15、16×12、19×19などの「十の位が1の2ケタの数どうしのかけ算」は、おみやげ算を使ってすべて計算でき、慣れると暗算もできるようになります。
19×19までの暗算は、中学受験にどう役立つか?
中学受験の算数では、限られた時間のなかで多くの問題を解かなければなりません。そこで大切になるのが、計算を正確に、できるだけ速く処理する力です。
問題を解く途中で「18×16」という計算が出てきたとします。筆算なら、紙に数字を書いて計算する必要があります。一方、「18×16=288」と暗算できれば、すばやく次の段階へ進めます。1回の差はわずかでも、算数の試験では何度も計算をするため、積み重なれば見直しなどに使える時間も変わってきます。
また、難しい問題を考えている途中で「17×14」のような計算が出てきたとき、そこで筆算を始めると、それまでの思考が途切れてしまうことがあります。19×19までを暗算できれば、考えの流れを止めずに問題を解き進めやすくなります。
このおみやげ算を、算数の問題を解く際に使っていた子もいます。SAPIX最上位クラス「α1」に在籍し、御三家に合格した受験生です。この生徒は、サピックスオープンで満点をとる秘訣のひとつが「おみやげ算」だと考えていたそうです。
受験を有利に進めるメリットを手に入れよう!
もちろん、19×19まで暗算できれば中学受験に合格できる、という単純な話ではありません。ただ、計算に使う時間や労力を減らし、そのぶん問題を考えることに集中できるのは、受験算数では大きなメリットです。
さらに、試験中に「この計算ならすぐできる」と思えることは、問題を解き進めるうえでの自信になり、ときに、心理的に有利に感じることさえあるでしょう。
19×19までの暗算をドリル形式で身につけたいなら、『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』、カードを使ってゲーム感覚で練習したいなら、『小学生がたった1日で19×19まであそびながら暗算できるカードゲーム』を活用するのも1つの方法です。
計算そのものに使う時間を減らし、本当に考えるべきところに時間を使う。19×19までの暗算は、そのための1つの武器になります。





