本記事では、『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』の特別企画として、「弊社が第一志望ですか?」に対する第一志望じゃない学生の答え方を紹介します。

「弊社が第一志望ですか?」第一志望じゃない学生は面接でなんと答える?Photo: Adobe Stock

面接官が「第一志望ですか?」で確かめていること

この質問で面接官が見ているのは、正直さではありません。知りたいのは「内定を出したら、本当に入社してくれるのか」という一点。

人事にとって一番怖いのは内定辞退なんですよね。

たとえば新卒を2名採用する予定で、辞退を見込んで3名に内定を出したとします。その3名が全員辞退したらどうなるでしょうか。

採用はイチからやり直しになり、担当者は「1人も採用できなかった人」になってしまいます。だからこそ人事は、能力と同じくらい「この学生は来てくれる」という確信を欲しがっています。

正直に「第二志望です」と答える学生が落ちる理由

真面目な就活生ほど、ここで嘘をつきたくないと考えます。そして「第一志望はA社ですが、御社にも同じくらい魅力を感じています」と正直に答えてしまう。

ただ、面接官の頭に残るのは「この学生は、A社に受かったら辞退する」ということだけ。どれだけ自己PRが良くても、辞退すると分かっている学生に内定を出す理由はありません。

志望順位を聞く質問は、誠実さを評価する場ではないということです。

内定する学生は「はい、御社が第一志望です」と言い切る

内定する学生の答えはシンプルです。

「はい。御社が第一志望です。」

迷わず、間を空けずに言い切る。これだけで十分伝わります。

ただし、本当の第一志望に使うような「内定をいただけたら、その日のうちに選考中の企業すべてに辞退の連絡をします」という言い方まではしなくていい。実際にその状況になった時、自分が困ってしまうからです。

続けて「内定が出たら就活を終えますか?」と聞かれたら、「はい。御社から内定をいただけましたら、すぐに就活を終えようと考えております」と答える。「考えております」で少しだけ余白を残すのが、第一志望ではない会社での言い方になります。

「いつまで就活を続ける予定ですか?」と聞かれた場合も同じ考え方でOK。

「御社が第一志望ではありますが、就活自体は8月頃までは続ける予定です。これは就活を始める前から自分の中で決めていたことで、さまざまな会社に触れること自体が成長につながると考えているためです。」

「始める前から決めていた」と添えるだけで、志望度ではなく自分の方針の話に変わります。

「他社と比べて、なぜうちなんですか?」と深掘りされた時は、志望動機に戻りましょう。同じ業界の中でもその会社にしかない特徴と、自分の価値観がどうつながっているのか。これを1つ言えれば、「第一志望です」の言葉に中身が伴います。

盛っていいのは志望度だけ

就活では、ガクチカや自己PRを盛るのはおすすめしません。深掘りされた瞬間にボロが出るからです。

ただ、志望度だけは別。人事も、就活生が何社も受けていることは百も承知で、「第一志望です」がすべて本心だとは思っていません。そのうえで、言い切れるかどうかを見ています。

そもそも、志望順位を正直に答えるほうが失礼になることもあります。

たとえば70社受けている就活生が、嘘をつかずに答えたとしましょう。
「御社は62番目の志望です。」

面接官は時間を割いて会ってくれているのに、返ってくるのが「62番目」。正直ではあっても、相手への敬意がある答えとは言えませんよね。

それでも罪悪感があるなら、こう考えてみてください。

その会社はエントリーシートを読み、何度も面接の時間を取ってくれました。そのお礼として、目の前の会社をその瞬間だけは第一志望だと思って向き合う。

もし後で本命から内定が出て辞退することになっても、遠慮する必要はありません。企業もそれを織り込んだうえで採用活動をしています。

「第一志望ですか?」と聞かれたら、迷わず「はい」と答えてみてください。