「ちゃんと話を聞いているつもりなのに、なぜか会話が弾まない」「相手の反応がいまひとつ」。そんな経験はないだろうか。
じつは、相手の話に共感したり、理解を示したりするために使っている「あいづち」が、かえって相手をモヤモヤさせていることもあるという。では、私たちが無意識に使ってしまいがちな、要注意の「あいづち」とは何なのか。『オトナ女子のすてきな語彙力帳』の刊行にあたり、ライターの三橋温子さんに、ご自身の経験を踏まえて寄稿いただいた。(ダイヤモンド社書籍編集局)

相手をモヤらせる、無意識のあいづち・ワースト1Photo: Adobe Stock

「なるほど」を連発していた私

 誰かと会話しているとき。
 自分がどんな「あいづち」を入れているか、自覚していますか?

 ライターである私は、日頃さまざまな人にインタビュー取材をします。
 インタビュー中は会話を録音し、あとでAIで文字起こしをするのですが、AIが普及する前は自分で音声を聴き返して原稿を書いていました。

 そうすると、否応なしに気づかされるんです。
 自分がインタビュー中に乱用している口ぐせに…。

 私の場合は、「なるほど~」でした。

 インタビュー相手の言葉に心から納得して発した言葉ではあるものの、あまりにも連発しすぎていて、客観的に聴くと「コイツ本当にわかってんのか」という印象を受けざるを得ません。

 相手によっては「なんか失礼だな」と思われていた可能性も。

 ときどき「なるほどですね~」という敬語(?)バージョンも使っていたのですが、これはこれで日本語としてちょっと変。

 相手はどう感じていたんだろう…話しにくかったかな…と思うと、恥ずかしいやら申し訳ないやら、複雑な気持ちになりました。

 でも、私と同じような人は多いのではないでしょうか。

あいづち上手は会話上手

『オトナ女子のすてきな語彙力帳』では、会話が気持ちよく続く「あいづち・クッション言葉」が多数紹介されています。

 相手の話に理解を示すなら、「なるほど」よりもこんな表現はいかがでしょうか。

「確かに、そのとおりですね」
「興味深い考え方ですね」


あいづちは思いやりのコミュニケーション。
話し手は、自分の説明や相談が「うまく伝わっているかな?」と、どこか心配や不安を抱えているもの。
そんなときに、聞き手が理解を示すあいづちを打ってくれると、相手には安心感が生まれます。
プレゼンや打ち合わせなどの説明には「わかりやすいですね」とあいづちを入れるのもいいですね。


――『オトナ女子のすてきな語彙力帳』P55、P114、P120より

 同じ「なるほど」でも、「なるほど、そういうことですね」と言葉を足したり、「なるほど!」と言いながらメモを取ったりするだけで、話をきちんと理解している印象になります。

 すてきなあいづちには、言葉だけでなく、表情やしぐさも大切。本書ではそうしたことも紹介されています。

 私も自分の口ぐせに気づいてからは、相手がどう感じるかを意識してあいづちを打つようになりました。「なるほど」も禁句にしたわけではなく、ここぞというときにだけ使うように。

 その結果、インタビュー相手からは、
「話しやすかった」
「つい喋りすぎてしまった」
「真剣に聞いてくれてありがとう」

 と言っていただけることが増えました。

 まぁ、いまでもついうっかり、「なるほどですね~」が出てしまうことはあるんですけどね…。

あいづちも立派なコミュニケーション

 あいづちは無意識に打つことが多いと思いますが、それもコミュニケーションの一環だと思って少し意識を向けてみると、会話が驚くほどスムーズに進みます。

 仕事相手や友人との会話がなぜか続かない方、あいづちをどう打っていいかわからない方は、本書を読んでみると、会話上手になるためのヒントが見つかると思います。