本記事では、noteで面接対策集を発売した書籍『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』の特別企画として、新卒から入った会社で3年勤めた若手社会人のうち、「転職できる人」と「できない人」の決定的な違いを紹介します。

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同じ3年目でも、転職面接の評価はここまで分かれる

同じ会社に入って3年目。2人が転職活動を始め、面接で同じことを聞かれました。

「なぜ、今の会社を辞めようと思ったのですか?」

Aさんはこう答えました。

「3年間、法人営業として基本を学び、一定の成果を出せるようになりました。これからはより成長環境に身を置き、市場価値を高めていきたいと考え、転職を決意しました」

一見すると前向きで、よくある優等生的な受け答えです。しかし面接官から「今の会社でさらに大きな案件を担当したり、リーダー職を目指す形では成長できないのですか?」と突っ込まれると、言葉に詰まってしまいます。

一方、Bさんはこう答えました。

「現職では既存営業として売上目標を120%達成し、業務効率化の提案も行ってきました。ただ、年功序列の要素が強く、プロセス重視の評価基準であるため、成果が処遇や裁量の拡大に反映されにくい現状があります。上司に新規プロジェクトの立ち上げなどを直訴しましたが、社内の制度上、若手に権限を委譲する枠組みがありませんでした。今の環境でできる努力はやり切ったと感じたため、成果に対して早期に大きな裁量が任される御社を志望しました」

面接官が次に進めるのは、間違いなくBさんでしょう。

転職市場で「またすぐ辞めそう」と思われるのは、本質的な理由が曖昧な人、そして「それなら今の会社で頑張れば解決できたのでは?」と突っ込まれてしまう人です。Aさんは、その両方に当てはまってしまいました。

Aさんがサボっていたのは「なぜ?」を突き詰めること

では、2人の差はどこで生まれたのか。実は入社後ではなく、就活中にすでについていました。

Aさんが就活中にサボっていたのは、「なぜ?」を何度も自分に問いかける、なぜなぜ分析です。

「成長したい」「市場価値を上げたい」といった耳触りの良いキーワードに満足し、「自分にとっての成長とは何か?」「なぜ今の環境ではダメなのか?」を掘り下げない。そのまま、なんとなく内定先を決めてしまった。

この癖は、入社後も変わりません。日々の業務に違和感を覚えても「なぜ物足りないのか」「何がボトルネックなのか」を言語化してこなかったため、3年たっても「成長したいから」という抽象的な言葉しか出てこないわけです。

Bさんの転職理由は「なぜ」の積み重ねから生まれた

一方のBさんは、就活中からなぜなぜ分析を習慣にしていました。だから3年目の違和感にも、同じように「なぜ?」を重ねられたのです。

「今の会社を離れたい」
→なぜ?「成果を出しても、裁量が広がらないから」
→なぜ?「年功序列とプロセス重視の評価制度が固定化されているから」
→会社で解決できないか?「上司に新規案件を直訴したが、制度の壁で難しかった」
→結論:「今の環境でやれることはやり切った。だから外に出るしかない」

ここまで掘り下げていれば、単なる「会社の不満」ではなく、「今の環境の限界と、自分が取ったアプローチ」として客観的に説明できます。

理由が明確であれば、次の会社選びの軸もブレません。「成果主義で、年次に関係なく裁量が渡される会社」を探せばいい。耳触りの良い求人票に流されて、また同じミスマッチを繰り返す心配もありません。

就活中に「なぜ?」を3回くり返す習慣をつける

なぜなぜ分析は、特別な準備がいるものではありません。

「この会社がいい」と思ったら、なぜそう思うのかを書き出す。その答えに、もう一度なぜと問う。これを3回くり返すだけです。

3回掘り下げておけば、面接でそれ以上深掘りされることもほとんどなくなります。

ESも面接も企業選びも、「なぜ」を突き詰めるだけで精度が底上げされる。そしてその習慣は、社会人になってからも自分を助けてくれます。

3年目に「なぜ転職するのか」を言える人は、就活の時点で「なぜこの会社なのか」を言えていた人。転職市場で選ばれるかどうかは、就活中の「なぜ?」の数で決まっています。