完璧を求めすぎて仕事を終えられない。やらなければいけないことを先延ばししてしまう。そんなときの対処法を、『おい、とりあえず終わらせろ』の著者、nwiizo(ぬうぃぞう)氏が伝えます。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

おい、とりあえず終わらせろ仕事Photo: Adobe Stock

 資料の数字を確認し、説明を足し、グラフの色も変えた。

 朝からずっと手を動かしているのに、夕方になっても、まだ誰にも見せていない。

 周りは同じような仕事をさっさと片づけて、次に進んでいるように見える。「自分は、要領が悪いのだろうか」と落ち込むこともあるでしょう。

 そんなとき、作業の速さより先に振り返りたいことがあります。

 それは、その仕事を、最後に誰かに見せたのはいつかということです。

誰にも見せずにひとりで抱え込んでいないか

 完璧に仕上げたいときは、「まだ見せられない」。先延ばしにしているときは、「まだ始めていない」。

 一方は熱心に手を動かし、もう一方は着手できずにいる。

 正反対に見えますが、どちらも第三者に成果を見せていない点では同じです。

 自分の中だけで「良いもの」の基準を引き上げていくと、説明をひとつ足すたびに、今度は別の箇所が気になります。いつまでたっても、「もう少し」がなくなりません。

 その間、仕事を依頼した人にはどこまで進んでいるのかがわからない。確認する人も、いつ時間を空ければいいのか、予定を立てにくくなります。

 本人は少しでも良くしようと頑張っている。けれど、周りから見ると、仕事を次に進めるための判断ができないままなのです。

「相手に失礼だから」と思っていたけれど

 私も以前は、「考えきれていない状態で出すのは、失礼じゃないか」と感じていました。

 質問されたとき、うまく答えられなかったらどうしよう。「ちゃんと考えてから持ってきて」と思われるかもしれない。

 それは一見、相手への配慮に見えます。でも、正直に振り返ると、私は「ちゃんと考えていない人」に見られるのが怖かったのです。

 そうやって3時間を費やしたのは、スライドの色を変え、注釈を足し、「念のため」と調査を広げることでした。

 もちろん、省いてはいけない確認はあります。ただ、私が何よりもまず確かめるべきだったのは、資料の方向性が相手の期待と合っているかどうかでした。

「良い」の基準を、相手とすり合わせる

 今日の自分が「これで十分だ」と思っても、明日見直せば、また気になるところが見つかる。自分の納得だけをゴールにすると、終わりはそのたびに先へずれていきます。

 そこで、完成させる前に、相手に一度見せてみる。

「まだ骨子の段階ですが、この方向で合っていますか?」

 こう聞けば、相手は完成度を採点する代わりに、今の段階で確認してほしいことに答えられます。方向が合っていれば、そのまま進める。ズレていれば、細部まで作り込む前に直せます。

 何を目指すかが揃えば、「どこまでやれば十分か」も話し合えます。

 仕事の終わりは、自分ひとりで納得するまで待たなくても、相手と決められるものなのです。

 だから、今日、手元で止まっている仕事があれば、もうひと手間かける前に「今、相手に何を確認してもらえたら先に進めるか」を考えてみてください。

 結論なのか、構成なのか。見てほしい点をひとつ添えて渡す。

 それが、ひとりで抱え続けてきた「もう少し」に区切りをつける一歩になります。