毎日生きているだけで疲れている。いくらがんばっても、まったく心が満たされない。そんな人は、知らず知らずのうちに「ある思い込み」に振り回されているのかもしれない。心をすり減らさず、自分らしく生きるために大切なこととは?『人生アップデート大全――停滞した自分を変える66の習慣』(池田貴将著)をもとに紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

生きているだけで心がすり減る人の特徴・ワースト1Photo: Adobe Stock

ワースト1:「世間の成功」を基準に生きている

「あの人は仕事で成功していて、うらやましい」
「もっとお金があれば、幸せになれるのに」

そんなふうに思ったことはないだろうか。

もちろん、仕事で成果を出したり、収入を増やしたりすることは悪いことではない。

ただ、注意したいのは、「世間が成功だと思っていること」を、無意識のうちに自分の目標にしてしまうことだ。

幸福感を弱める5つの指標

『人生アップデート大全』では、一流アスリートを指導するジム・マーフィーの著書『Inner Excellence』を引用し、外的な達成や他人の評価を自分の価値基準にすると、幸福感や本質的な充実感が弱まってしまうことを紹介している。

マーフィーは、こうした外的な成功の指標を「PALMS」と呼んでいる。

・Possessions:所有物
・Achievements:達成したこと
・Looks:外見
・Money:お金
・Status:地位・名声

SNSを開けば、高級ブランドを身につけ、華やかな生活を送る人たちの姿が目に入る。

そんな人たちと自分を比べ、「もっとがんばらなければ」と焦ってしまう。

しかし、他人の価値観を基準にしているかぎり、どれだけ努力しても、心が満たされない。

「望んでいないもの」を追いかけている?

実は、私たちが本当に望んでいる成功と、世間が考える成功には、大きなズレがあるという。

『人生アップデート大全』では、アメリカで行われた調査について、次のように紹介している。

「あなたが思う『成功した人生』とは、次のどちらだと思いますか?
A:お金持ちになっていて、仕事でも成功している
B:自分の大好きなことを追求している
すると、90%以上の人が『B』と答えたそうです。
しかし、『世間はどちらが成功した人生だと思っていますか?』と質問すると、90%以上の人が『A』と答えたのです。」
――『人生アップデート大全』より

つまり、多くの人は、本当は自分の好きなことを追求する人生に価値を感じている。

それなのに、世間ではお金や地位を手に入れた人が成功者だと思われている、と考えているのだ。

問題は、この「世間はこう考えているはず」という思い込みが、自分の目標にまで影響してしまうことだ。

本当は望んでいないものを追いかけていたら、いくら努力しても疲れるばかりだろう。

「何を手に入れるか」より「何ができるようになりたいか」

では、どうすれば世間の価値観に振り回されずに済むのだろうか。

大切なのは、目標の立て方を変えることだ。

「もっとお金を稼ぎたい」ではなく、「自分の好きな仕事で、人の役に立てるようになりたい」。

「周囲から評価されたい」ではなく、「自分が納得できる仕事をできるようになりたい」。

このように、「何を手に入れたいか」ではなく、「何ができるようになりたいか」を考えてみる。

そうすれば、他人と比べるのではなく、自分自身の成長に目を向けられるようになる。

生きているだけで心がすり減ってしまうのは、知らないうちに他人の成功を追いかけているからかもしれない。

まずは、「自分にとって心から幸せになれることは、なんだろう?」と問い直すことから始めてみてはいかがだろうか。