昨今のプロ野球で、球場を華やかに賑わせる女性たちが増えている。おじさんばかりだった球場にはいささか不釣り合いとも言える、若くてファッショナブルな女性たちだ。

 その筆頭が、広島東洋カープの「レディースカープ」だろう。通称“カープ女子”たちが、本拠地・広島においても東京においても、真っ赤なユニフォームに身を包み、広い球場の一角を席巻している。その背景には、カープの選手層が若返り、同時に二枚目タイプが増えたことも一因にあるというが、セ・リーグ首位争いをずっと演じる今、かつてない盛り上がりを見せているのだ。

球団が女性ファン獲得に躍起になる理由

 それ以外にも、読売巨人軍は応援サイト「ジャイアンツ ヴィーナスネット」を、東北楽天ゴールデンイーグルスは「レディースクラブ」を開設し、女性ファン獲得に余念がない。

 女性ファンが増えることは、興行的なメリットがあるだけではないはずだ。球場ががぜん華やぎ、活気づく。ハード面だけでなく、ソフト面の改善にも繋がる。選手にとっても球団にとっても男性ファンにとっても、いいこと尽くしだと言えるのではないか。

 そんな今、阪神タイガースは今年春、「元気にかわいく、オシャレもタイガースの応援も楽しむ女の子」を「TORACO(トラコ)」と題し、若年層の女性をターゲットに新しいプロモーション企画をスタートさせた。若い女性に絶大な人気を誇るモデルの宮城舞さんを起用するなど、ファッションやオシャレに興味のある女性も楽しめるイベントや応援ファッションアイテムに力を入れている。