明日(6月21日)は、二十四節気の夏至。暦の上では夏本番だ。春分の頃まで、マツモトキヨシの入り口近くで所狭しと置かれていた花粉症マスクは、いまは跡形もない。UVケアや防虫スプレーが山積み状態である。
筆者は乾燥肌なので、冬場は保湿クリームが欠かせない。サンドラッグを訪れると、保湿クリームがあったはずの棚には、スプレータイプの制汗剤がこれまた山積み状態だ。店頭に並ぶ商品を見て、そこに夏の暑さを一層自覚する。
かつて、ドラッグストアの店内は、化粧品やボディケア商品を買い求める女性客が大半を占めていた。昨今のドラッグストアは、安売りを武器に、男性客をも取り込むようになってきた。
缶ビールとつまみを買う程度なら、コンビニやスーパーよりも、ドラッグストアのほうが安いこともある。ビール券や商品券を使えるのも便利といえる。
第9回コラム(セブン-イレブン&ローソン編)では、筆者の自宅から駅までの間に、セブン-イレブンが林立していることを述べた。その間隙を縫うように、マツモトキヨシ、サンドラッグ、スギ薬局(以下「スギHD」とする)、ウエルシアなどのドラッグストアが、数十メートル間隔で軒を並べている。
いまでは、ローソンなどを加えたコンビニの店舗数よりも、ドラッグストアの店舗数のほうが多くなってきた。
今回は、ドラッグストア業界の決算データを拝借して、この業界で採用されているビジネスモデルの考察と、これに付随して、すべての上場企業で行なわれている「管理会計の粉飾決算」を紹介することにしよう。