真夏の朝の満員電車。猛暑日の予報にもかかわらず、通勤客の男性はことごとくネクタイを締め、首筋に汗をにじませている――。最近でこそ、クールビズが浸透してきているが、10年ほど前までは、それが毎日の光景だった。
みんながネクタイを締めているから、我慢して自分も締める。そんな日本人の国民性ゆえに、気温・湿度ともに熱帯地方と大差ない真夏の大阪や名古屋でも、ネクタイを着用することが当然の身だしなみとされてきたのだ。
仕事でいちばん大切なのは、誰がどう考えても成果物の質だ。しかし長らく日本では、「頑張って働いている」ことを態度で示すことが同じくらいに重視されてきた。それが、真夏のネクタイのような“やせ我慢”を生み出してきたのだ。
しかし日本も変わりつつある。オフィスを離れて仕事をするリモートワークの利用者が就業人口の17.3%(2013年、国土交通省調べ)にもなり、仕事の一部をカフェや自宅に持ち出すライフスタイルが珍しくなくなってきたのだ。
リモートワークの導入にはどんなメリットや課題があるのか? 2014年9月にスタートさせた株式会社gambaに話を聞いた。