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ネットでペットボトルは6本単位でしか買えないと、誰が決めた?

かゆいところに手が届く日用品ECへの挑戦

平 行男,ダイヤモンド・オンライン編集部
【第74回】 2014年12月25日
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 天気予報などの外部データとも連携させ、たとえば雪の予報が出ている地域の顧客には雪かきグッズをすすめる、といったことも半自動的に行う。いわばドラッグストアで、顧客一人ひとりに向けてカスタマイズされた棚割を提供するようなものだ。顧客がその時々に求めているものを的確に提案している仕組みがあるのだ。

LOHACO限定で
マーケティングから販売まで実施

 LOHACOのビッグデータ活用で特徴的なのは、データをサプライヤーにも提供し、共同で研究や実践で行っている点だ。その一例が、キリンビールとの協業により売り出し中の発泡酒「KIRIN off white(キリン オフホワイト)」。同商品ではLOHACO内のみでサンプリングや広告・販促施策を展開中である。

 「メーカーが商品を開発する際、通常は、消費者アンケートなどを基に仮説を立て、販売施策を決定します。しかし、その仮説が必ずしも正しいとはいえず、実際に販売してみたら売れなかったということもあります。これらのマーケティング活動をECサイト上で行えば、当初の仮説とずれている点を細かくチューニングしながら施策を組み立てていくことができ、より効果が上がる施策へとブラッシュアップできるのです」(成松氏)

 たとえば今回の「off white」では、サンプリング後のリピート率やレビューの内容を分析したところ、反応のいい年齢層や購買動機が、当初の仮説とはズレがあった。そこで、ターゲットとする年齢層や訴求の仕方を調整し、最も受けいれやすいかたちでアピールすることで、販売数を大きく伸ばすことができた。

サプライヤーと共同で
最適物流のあり方を探る

 同様の協業は流通業界全体にも広がっている。アスクルでは、ビッグデータの活用によるサプライヤーとの共同研究・実践の場として、2014年2月「LOHACO ECマーケティングラボ」を設置した。そこでは味の素や花王、コカ・コーラといった12社の大手サプライヤーとともに共同研究を行っている。

 アスクルeプラットフォーム本部の増田淳氏は説明する。

 「ECマーケティングラボの取り組みの1つとして始めたのが、セット商品の設定です。たとえば、2リットルの水3本、5kgの米、ティッシュ5箱など、6つのアイテムをセットにして割引価格で販売して、その結果を分析しています。もちろんその組み合わせは、膨大な購買データのなかから併買されることの多い商品を選び、一つのダンボール箱にピッタリと収まるように計算して選んでいます」

 そうすることで顧客には、「商品選択の手間が省ける」「割引価格で買える」「ダンボール1つで届く」といったメリットを提供できる。LOHACOにとっては、ダンボール箱1つ分の送料で最大限の商品を詰めて販売できるので、物流効率が上げられる。それが割引価格にできる理由でもある。もちろんサプライヤーにとってもメリットは大きい。

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