第20代国会議員の総選挙は与党セヌリ党の予想外の大敗北となった。
4月13日、韓国の総選挙が行われ、与党セヌリ党は過半数を割ったばかりか第2党に転落するという大惨敗を喫した。
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最終議席数は、定数300議席に対し、セヌリ党122議席(改選前146)、野党「共に民主党」123議席(同102)、「国民の党」38議席(同20)である。
野党の議席が与党を上回るのは、金大中(キム・デジュン)政権時の2000年総選挙以来16年ぶりとなる。また、これまでは保革の2党体制であったのが、「国民の党」という第3極が誕生した。
韓国の国政レベルの選挙は大統領選挙が5年ごと、国会議員の総選挙が4年ごとに行われる。前回の選挙は共に2012年に行われたので、総選挙は今年、大統領選挙は来年12月(就任は2018年2月25日)である。
今回の選挙の注目点は、朴槿恵(パク・クネ)大統領の任期が2年を切る中で、過半数を上回って求心力を維持できるか、国会の対立法案の可決に必要な180議席し国政の停滞を打破できるか、それによって朴大統領が次の大統領選にも影響を及ぼせるかであった。
与党は、候補公認を巡る党内対立で逆風が吹いたことから、苦戦は覚悟し、勝敗ラインを過半数に設定していた。だが一方、野党も「共に民主党」と「国民の党」に分裂したため、与党の混乱を生かせず党勢の退潮も予想されていた。事前の世論調査の中間値はセヌリ党166議席、「共に民主党」91議席、「国民の党」30議席であった。
しかし、与党の議席は予想を大幅に下回る結果となった。