お金の「賢者」は初月給をこう使う
今週初の4月25日(月曜)は、25日が給料日だという会社に入った新入社員が初月給を受け取った日だ。近年は25日以外の日を給料日とする会社も増えて来たので、必ずしもこの日が人生のファーストペイデイとは限らないが、初めて給料を手にした新入社員の皆さんは、何を思っておられるだろうか。
他方、本媒体の「僚誌」ともいうべき『週刊ダイヤモンド』は現在発売中の4月30日・5月7日の合併号で、「お金の賢者と愚者」と題する大特集を組んでいる。
この特集の「賢者」と「愚者」は、必ずしもお金持ちが前者で、貧乏人(特集内では「庶民」と呼ばれている)が後者という訳ではなく、生活全般の満足度が高い人が賢者で、満足度が低い人が愚者とされている。初任給をもらったばかりの新人サラリーマンも賢者を目指すことができるし、しばらく保存しておきたくなるような資料性の高い記事・ページが幾つかあるので、初任給の効果的な使い途として、この号の購入をお勧めする。70ページを超える大特集なので、連休中にでも読んでみるといい。
本稿では、特に新入社員に知ってほしいこの特集の内容紹介と、この特集では取り上げられていないけれども新入社員に是非知っていただきたい「お金の扱い方」についての補足とを行いたい。
もちろん、新入社員であるかないかで、金融商品の損得が変わったりする訳ではないので、新入社員以外の読者のご参考にもなるはずだ。
銀行との付き合い方
さて、初任給を現金で受け取るという方は、さすがに少数派だろう。大半のフレッシュマンは、初任給を給与振り込み用の銀行口座で受け取ったのではないだろうか。また、入社に際して、新たに給与振り込み用の銀行口座を開設された方もいるだろう(少なからぬケースで、会社の取引銀行に「売られる」場合もある)。
銀行口座を持つこと自体は悪くないし必要なことでもあるが、ここで幾つか注意がある。
先ず、銀行が発行してくれるキャッシュカードにクレジットカードの機能が付いてくることがあり、そこまでは許容しても構わないのだが、この決済を決して通称「リボ払い」ことリボルビング払いにしてはいけない。リボ払いとは、1万円とか2万円といった毎月の決済額を決めてカードの支払いを行う仕組みだ。カードで大きな買い物をしても、直ちに銀行口座の残高が減らないので安心だと思う方がいるかもしれないが、未決済となった残高はカード会社に対する借金となって、たとえば年利15%といった非常に高い金利で利息を取られる。