次々と誕生するアイドルグループ
中国政府公認グループも登場

 これを読んで「えっ? 中国でアイドル? 一体いつの間に!?」とびっくりしている日本人は多いだろう。

 日本の大手メディアではこれまであまり報道されてこなかったからだが、実は今、中国では、上海に限らず北京や広州などを拠点にしたアイドルグループが次々と誕生しているのだ。北京発のアイドルは中国政府お墨付きの「五十六朶花」(56の民族をイメージした名称)、広州発のアイドルは「1931」といい、それぞれに熱狂的なファンがいるというから驚きだ。つまり政府公認でアイドルグループができているということである。

「Idol School」の担当者によると、同グループのファン層は80后(80年代生まれ)の後半の85年以降から2000年くらいまでに生まれた10代から30歳までの若者が中心。男女比は7対3で男性が多い。各アイドルグループによってファン層や年齢などは少しずつ異なるが、それまでの中国には「アイドル文化」は皆無だっただけに、ここ数年の動きは注目に値する。

「SNH48」の存在が下地に
ネットでファンから直接収入の仕組みも

 なぜ今、中国でアイドルグループが次々と誕生しているのだろうか?

 上海在住の複数の「アイドル通」の友人に話を聞いてみると、いくつかの意見が聞こえてくる。1つ目はやはりSNH48の存在だ。それまで中国にはアイドル文化は存在せず、日本のジャニーズや韓流スターのファンになったら、わざわざ日本や韓国までコンサートに行ったり、ネットで視聴するくらいしかできなかった。しかし、SNH48が出てきたことで、自分と同じ"中国人のアイドル"に親近感が湧き、「この国にアイドル文化ができる素地ができた」というのだ。

 2つ目はECサイトの発展に伴い、ネットアイドルや人気ブロガーが誕生したことが背景にある。ネットを介して自ら情報発信する彼らの人気に目をつけた人々がスポンサーとなって、アイドルグループもプロデュースするようになった。実際、中国のアイドルグループはIT企業などがバックとなって運営しているケースが多く、ネットを活用することで広告収入なども得ている。