
勝又幹英
最終回
急速に存在感を強める中国、中東などの国家ファンドに対して、一部では脅威論も出始めた。「国家資本主義の台頭を招くのでは」というのだ。だが先進国にとって、新興国マネーはとてつもなく魅力的でもある。

第3回
眠れる獅子ではなく、冬眠中の熊――。これこそが、中東国家ファンドを表す最も適切な言葉だ。経営には介入せず穏健な長期投資を行なう彼らの「天文学的」とも言える巨額マネーが、再び動き出そうとしている。

第2回
国家ファンドのなかでも、積極的な投資姿勢に注目が集まっている中国の国家ファンド。しかし、その実態は今なお“謎のベール”に包まれている。彼らはハゲタカなのか、それとも救世主なのだろうか。今回は、“脅威論”ばかりが先行する彼らの「本当の姿」を炙り出してみよう。

第1回
1990年代後半の金融危機以降、続々と日本に舞い降り、わが国を代表する金融機関や事業会社を傘下に収めていった「ハゲタカファンド」。最近では、これまで欧米系投資ファンドの陰に隠れていた「新興国の国家ファンド」が、世界中でにわかに台頭し始めている。映画「ハゲタカ」の経済考証を務めた筆者が、今後本格的に日本にも訪れるであろう「新興国マネー」の正体を斬る。
