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週刊・上杉隆

イチロー3000本安打達成で大騒ぎする日本のマスコミを嘆く

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第39回】 2008年7月31日
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 きょう(日本時間7月30日)MLB、シアトル・マリナーズのイチロー選手が日米通算3000安打を達成した。

 日本では、新聞・テレビを問わず、上を下への大騒ぎである。孤高を貫き、圧倒的な努力でもって、全米にその実力を示したイチロー選手。確かに、彼の実績が賞賛に値しないはずがない。

 イチロー選手の「偉業」を速報で流した民放があれば、NHKも通常のニュース枠の中で彼の特集を組んだ。新聞各紙は異例の大きさで扱い、スポーツ面ではイチロー選手の軌跡を追う特集記事を掲載した。

〈プロ17年目のイチローは、日本での1278本(9年)に大リーグで1722本(8年目)を積み重ね、通算2175試合(日本951試合)目、34歳9ヵ月余りでの到達。単純に比較はできないが、張本の2618試合、39歳を大幅に更新した。メジャーに換算すると、同じ34歳で到達したタイ・カッブ(元タイガースなど)の2135試合に次ぐスピード記録となった〉(朝日新聞/7月30日付夕刊)
http://www.asahi.com/sports/bb/TKY200807300029.html

 伝説のタイ・カップ選手に次ぐ記録――。それならば、全米でもさぞかし盛り上がっていることだろう、と考えるのは当然のことである。

なぜイチローの3000本安打は
米国内で注目されないのか

 ところが蓋を開けてみれば、イチロー選手のこの「偉業」を取り上げる米メディアは皆無であった。ニューヨークタイムズ、ワシントンポストなどは一文字すら触れていない。これは一体どうしたことだろう。実はそれにはれっきとした理由があるのだ。

 まず3000安打という記録そのものだが、日本では張本勲氏以外に達成した選手はいないが、MLBでは過去に27人もの選手が到達している。

 つまり、3000安打そのものは、MLBではそれほど珍しい記録ではないのである。付け加えるならば、MLB最多安打のピート・ローズ選手の4265安打という記録からすれば、イチロー選手のそれが見劣りするのは否めない。

 だが、何よりも全米で報道されない最大の理由は、イチロー選手の3000安打を、米国のメディア、記者たちの誰一人認めていないということに尽きる。

 イチロー選手がMLBに登場した2001年を思い出して欲しい。MVP、首位打者、盗塁王などのタイトルを総なめにした。その際に論争になったのが、アメリカン・リーグの新人賞を、すでに日本で活躍したプロ選手に与えるかどうかだという議論だ。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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