
確定申告ラストスパート!
きちんとやったほうが絶対いい理由
確定申告の提出期限まで2週間を切った。
フリーランスや自営業者の中には書類の作成に苦手意識があって、申告を“適当に”やる人が少なくないが、きちんと確定申告を作成したほうが絶対にいい。もちろん業種によって違いはあるものの、源泉徴収されていて年収1000万円以下のフリーランスであれば、確定申告によって多めに納付している所得税の還付を受けられるからだ。
たとえば私の取引先のほとんどは出版社だ。出版社が原稿料を振り込む際、その約10%を源泉徴収(天引き)する。源泉徴収分は所得税として納付され、私の確定申告で精算される。
私の場合は今年度(令和6年分)に源泉徴収された総額は87万円。いわば、その87万円は所得税として税務署に預けられている状態だ。確定申告によって正確な納税額を炙り出し、余分な分は“取り返す”(還付)といえばわかりやすいだろうか。私は2月下旬に今年度分の確定申告を終えたが、追って48万円が還付される見込みだ。
確定申告をすると、下記の5段階で、個々の納税額が決まる。
(1)収入(1年間の売り上げ)ー必要経費=所得
(2)所得ー所得控除(基礎控除、扶養控除、社会保険料控除、生命保険料控除など)=課税所得
(3)課税所得×税率=所得税額
(4)所得税額ー税額控除(住宅ローン控除など)=基準所得税額
(5)基準所得税額×1.021=納税額(所得税+復興特別所得税)
2023年10月からインボイス制度が導入され、個人事業主にとっては税の申告が一層複雑化したが、簡単に確定申告できるオンラインサービスも多数ある。それを利用すれば、税について深く理解しなくても、「収入」「支出(経費)」「控除」を入力していけば自然と出来上がっていくのである。
今年度の私の実例をルポ形式で紹介しよう。