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原英次郎の「強い中堅企業はここが違う!」 トップに聞く逆境の経営道

必要なのは援助ではなくビジネス
最貧国バングラデシュでバッグ生産を立ち上げた
マザーハウス・山口絵理子のしなやかな執念(上)

原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]
【第17回】 2010年6月4日
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予想は見事に裏切られた。マザーハウス代表取締役の山口絵理子は、控えめに、そして少し緊張気味に、われわれの前に姿を現した。

 マザーハウスは、世界でも屈指の最貧国・バングラデシュでバッグを生産し、日本で販売している。会社を立ち上げたのは2006年3月。すでに、2008年のテレビ番組『情熱大陸』で紹介されたので、ご覧になった方も多いかも知れない。

やまぐち えりこ 1981年埼玉生まれ。ワシントン国際機関でのインターンを経て、バングラデシュBRAC大学院開発学部修士課程入学。現地での2年間の滞在中、日本大手商社のダッカ事務所にて、研修生を勤めながら夜間の大学院に通う。2年後、帰国しビジネスを通じた国際貢献を実践すべく株式会社マザーハウスを設立。

 予断をもたないために、この番組を見ないままインタビューに臨んだのだが、バリバリの活動家を想像していたのとは、印象はまったく異なった。ぱっと見には、頼りなげですらある。その彼女がかの国でビジネスを行っているとは、にわかには信じがたい。

 なにしろ、バングラデシュの1人当たりGDPは約620ドルで、日本の約60分の1にも満たない。ものの本で読む限り、その貧困ぶりや社会生活は、我々の想像をはるかに超え、我々から見ればすさまじいとさえ言える。山口と話を進めていくと、社会をよくしたいという活動家的な顔と、経営者としての顔が、バランス良く同居しているのが分かってくる。第1回目は、前者の側面にスポット当ててみる。

 山口がバングラデシュに飛び込んだのは、大学4年生の時であった。

山口代表:私自身は、国際協力の中で一番興味があるのは、教育だったんですね。自分が一時期、学校に行けなかったという経験もあって、学校とか教育とかって、すごい大事だなぁって。実際、途上国って、教育の機会がすごく少ないし、本質的に教育が欠けているのは途上国じゃないかな、という気持ちがあって、大学4年生の時にアメリカの国際機関で、実際に働いてみたんです。

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原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]

1956年生まれ、佐賀県出身。慶應義塾大学経済学部卒。
1981年東洋経済新報社に入社。金融、証券、エレクトロニクスなどを担当。
1995年『月刊金融ビジネス』、2003年4月『東洋経済オンライン』、
2004年4月『会社四季報』、2005年4月『週刊東洋経済』の各編集長などを経て、2006年同社を退社。
2010年3月ダイヤモンド・オンライン客員論説委員、2011年10月編集長、2015年1月より現職。
主な著書に『銀行が変わる?!』(こう書房)、『素人のための決算書読解術』(東洋経済新報社)。

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