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ニッポン「趣味活」生態図鑑

会員ゼロからあっという間に数千人規模へ!
「ゴム銃」で無縁社会をつなぐ“バーチャル協会”

西川敦子 [フリーライター]
【第5回】 2010年10月22日
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 誰もが子どもの頃遊んだことのある「ゴム銃」。割り箸などで作った人も多いのではないだろうか。今回はそのゴム銃をネタにグローバル組織を立ち上げた男性の話。ほんのいたずら心から、会員ゼロにもかかわらず勝手に「協会」を作ったところ、どこからともなくわき出た隠れファンが集結。あっという間に数千人規模に――。バーチャル組織をリアルな組織に発展させた、そのテクニックとは?! 全国に散らばる「ちょいデジオヤジ」の心の危機にも迫ってみました。

 なお、この連載ではさまざまな「趣味活」の達人にインタビュー。職場や社会がギスギスする中、自分の時間を生き生きと満喫する男たちの、熱くて奥深いオタクワールドを紹介していく。

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趣味活男#05:中村光児さん(51歳)
職業:フォント・DTP関連会社
家族:妻・長男・長女・次男・次女
趣味:おもにゴム銃製作、射撃
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大人が作るゴム銃は
なんと「504連発」!

お気に入りのゴム銃で狙いを定める中村さん。渋すぎます…

 眼光も鋭く標的を見据える写真の男性。思わず「ボス……!」と声をかけたくなる、渋い風貌の持ち主である。だが、手にしているのは拳銃ならぬ“ゴム銃”だ。

 ゴム銃といえば、「あーハイハイ、そういえば子どもの頃、割り箸で作ったアレね」という人も多いのではないだろうか。だが、侮るなかれ。大人が作るゴム銃は、一味も二味も違う。

 たとえば、最大504連発できるという、全長920mm・重量2.4kgの電動輪ゴム銃。発射速度はなんと“1分間あたり1200発”という超高速マシンガンである。モーターで巻きあげた糸が輪ゴムを引き、自動的に発射する仕組みだ。はたまた、一発撃つと銃身がぐるりと180度回転、反対側に装てんした輪ゴムを発射する、という2連発銃もある。

 いい大人が頭脳と情熱、小遣いのありったけを注ぎ込んでゴム銃を開発し、射撃の腕を競い合っているのが「日本ゴム銃射撃協会」。中村さんはその理事長を務める。

 ゴム銃の “射撃協会”なんてものがあるとはびっくりだが、会員数はすでに2000名超。アジア・ヨーロッパはじめ海外にも外国人会員が存在するという立派な団体だ。ところが協会が発足したとき、会員はおろか理事も役員も存在していなかった。つまり、中村さんがウェブで勝手に立ち上げた“バーチャル協会”だったのだ。

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西川敦子 [フリーライター]

1967年生まれ。上智大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、独立。週刊ダイヤモンド、人事関連雑誌、女性誌などで、メンタルヘルスや介護、医療、格差問題、独立・起業などをテーマに取材、執筆を続ける。西川氏の連載「『うつ』のち、晴れ」「働く男女の『取扱説明書』」「『婚迷時代』の男たち」は、ダイヤモンド・オンラインで人気連載に。


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多くのビジネスマンが仕事や家庭でのストレスにさらされている現代社会。しかし、そんな彼らを「熱く」救うものがある。それが「趣味」だ。本連載では「趣味活」によって楽しく生きるオタク系サラリーマンを毎回紹介し、仕事や家庭以外の新しい生き方を提案をするとともに、彼らをターゲットにしたビジネスの拡大を追う。

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