
少年時代に、オンラインロールプレイングゲームに長い時間を費やしたアリ・アブダール氏は、好きなゲームのキャラクターになりきると、日常も楽しい冒険に変えられると考えるようになった。人生をゲームと捉えてみよう。子どものような冒険心を抱き、好奇心を大切にしながら毎日をポジティブに過ごすコツを伝授する。※本稿は、アリ・アブダール著、児島 修訳『feel good 快適な努力で最高の成果を上げる方法』(東洋館出版社)の一部を抜粋・編集したものです。
なぜ14歳でオンラインゲームに
はまってしまったのか?
僕は以前、「World of Warcraft(WoW:ワールド・オブ・ウォークラフト)」にどっぷりとはまっていた。これはゲームマニアに大人気を博した、有名なオンラインロールプレイングゲームだ。プレイヤーはまず、「ウォーロック」や「戦士」「聖騎士」などのたくさんのキャラクターの中から、好きなものを選ぶ。そして、このゲームの舞台となる惑星アゼロスで繰り広げられるファンタジーの世界を探検する。他のプレイヤーとチームを組んであちこちを飛び回り、悪魔を倒し、武器を手に入れ、最高の時を過ごす。
「WoW」は中毒性が高いことでも有名だ。僕は14歳でこのゲームを発見してからの3年間で、延べ4416時間(24時間で計算すると184日間)もプレイした。平均すると、この3年間で毎日欠かさず3時間、すなわち起きている時間の約2割をこのゲームに費やしたことになる。とんでもない時間だ。
なぜ、僕は「WoW」にここまではまってしまったのか?
もちろん、14歳の少年にとって、モンスターを倒したり冒険の旅に出かけたりすることほどエキサイティングなことはない(実際には、大人になってからでも相当に魅力的に思える)。とはいえ、この単純な事実はこのゲームをプレイする最初の数時間の楽しさは説明しているかもしれないが、それから数千時間もプレイを続けてしまうことの理由にはならない。
正直に言えば、しばらくするとゲームの設定自体は特に面白いものではなくなってくる。いくら胸躍るような冒険でも、何度も繰り返していれば次第にその設定に飽きてくるからだ。