今回から、Facebookの企業ページ「ファンページ」の活用法について、4つの業態ごとに見ていきたい。店舗や施設を構える「ローカル型」、インターネットで完結する「通販型」、著者やミュージシャン、タレントなどの「個人ブランド型」、イメージ優先の「企業ブランド型」である。
第1回は、「ローカル型ビジネス」のファンページの事例を見ていく。
ひとことで「ローカル型ビジネス」といっても、宿泊施設、飲食店、一般店舗、医療施設、美容施設、教育関係、運動施設など様々な業種があるが、世界規模のネットワークであるFacebookとの相性がいいのは何と言っても観光施設だろう。とりわけ、世界中から人が集まる有名観光地のホテルはファンページとの相性は抜群と言える。米ラスベガスのホテルを例にとってみたい。
大規模ホテルが多いラスベガスのホテルは、部屋を埋めるためにありとあらゆる集客施策を行っている。当然ながら、コストがかからずダイレクトに消費者とつながるソーシャルメディア活用はどのホテルも積極的だ。TwitterとFacebook、両方のアカウントを持ち、ファンページもある程度予算をかけてカスタマイズし、ファン特別割引を用意して宿泊客を集めるホテルも多い。
先週、私はインターネットマーケティングのカンファレンスに参加するためにラスベガスに滞在した。
街を歩いていると、各ホテルの前に立つ電飾サインボードにTwitterとFacebookのロゴが大きく表示されているのを何度も見た。車の中から、あるいは歩きながらそれを見た人は、モバイルでそのホテルのTwitterやFacebookにアクセスし、つながる。そうすれば何かしらの割引がある、ということが皆直感的にわかっているのだ。