本を読んで満足しても、しばらく時間が経つと、「あれ、何だっけ?思い出せない……」ということは誰にでもあります。『ずるい暗記術』の技術を応用して、速読しても忘れない方法を、『ずるい勉強法 エリートを出し抜くたった1つの方法』から紹介します。
「読む」のではなく「見る」という作業に変える
連載第5回で読書術に触れましたが、ここでは、本の内容をすばやく吸収するワザをお伝えしていきます。
本を読もうとすると、多くの人は最初から一言一句、全部読もうとします。そうすると時間がかかり、「本を読むのは大変」「面倒くさい」と、ますます読書から遠ざかってしまいます。
まず、「読む」ことは捨ててください。本を「読む」のではなく、「見る」のです。「読む」から「見る」に変えるだけで、勉強の吸収率は劇的にアップします。
こう言われると、多くの人が驚くと同時に、「そんなことできない!」と思うでしょう。なぜなら、私たちは小学校のときからずっと「本は通読するもの」と教えられてきたからです。今さら変えることに抵抗があるのはわかります。ですが、ここは清水の舞台から飛び降りるつもりで、意を決してチャレンジしてください。
では、具体的な方法をお教えします。
本を開いたら、最初からきちんと読まず、目に入るワードだけを見ていきます。どうしても「読んで」しまうという人は、試しに、ストップウォッチを使って1分で全部読もうとしてみてください。1分という短い時間のなかでは、とても端から端まで読めません。パラパラと見ていくだけになるでしょう。それでいいのです。
本を買ったはいいものの、読む時間がなく、積んでいるだけの人も多いはずです。でも、この方法なら時間がなくても読むことができます。それこそ、たった1分で10年分のノウハウを知ることも不可能ではありません。このように、時間制限をかけることからまずはスタートしてみましょう。
さて、1分でどこを見ればいいと思いますか?
それは、本のタイトル、目次、小見出しです。なぜなら、そこに本の「売り」が凝縮されているからです。それらは著者が読んでもらいたいと思って提示しているポイントであり、すでにそこにノウハウが明らかにされているケースが多いのです。ここさえ押さえておけば、全部読む必要はありません。