今週来週あたりは忘年会のピーク。駅のベンチやネオン街の路地裏、そして居酒屋のトイレ…酔いつぶれた女性たちが視界に飛び込んでくるのが年末の風物詩ですね。「酩酊状態の子はあの後、どうなったのだろうか?」と心配せずにはいられません。
近頃、千葉大学の医学部生および研修医の男性が起こした集団強姦事件が話題になりました。報道によると飲み会で女性に無理やりお酒を飲ませ、何の抵抗もできない女性に対して加害男性たちは集団で姦淫行為に及んだようですが、思い返せば9月にも慶応義塾大学でも同様の事件が起こっており、今まで表に出てこなかったのは不思議です。
この手の事件が報道されると必ずといっていいほど「そんなの自己責任でしょ!」と被害者を非難する声が挙がります。そういう方たちは、もし被害者が自分の彼女だったらと考えたことはあるのでしょうか?
知人宅へ誕生会に行った彼女
飲み過ぎた彼女に知人が…
今回、紹介する本山俊さん(29歳。仮名)もそんな被害者の1人で、彼女が知人(男)にお酒を飲まされ、酩酊状態に陥り、力ずくで非合意の性交渉を強要され、身体的にも精神的にもボロボロにされてしまいました。
性犯罪は被害者がセカンドレイプを恐れて泣き寝入りするケースが圧倒的に多いため、本人の生の声は非常に貴重です。今回は私のところの相談実例から、やむを得ない事情で警察には届けず、相手に責任を取らせたケースを取り上げたいと思います。
「先生、酷すぎませんか?ワインをしこたま飲ませてから、無理やり犯すなんて言語道断ですよ!!だいたい彼女に僕という存在がいることを知っているはずなのに…」
そんなふうに胃腸がキリキリ痛むのを我慢して、ありったけの声を張り上げるのは今回の相談者、俊さん。俊さんには付き合っている彼女(交際2年目)がおり、将来、結婚することを約束した仲。2人はまだ若く、仕事も安定していないので経済的な理由で結婚式を挙げていないそう。籍を入れていないものの、互いの両親も公認しており、ほとんど夫婦同然の間柄だったそうです。
事件が起きたのは先月。俊さんと彼女の共通の友人から「知人の誕生会」に誘われたのですが、俊さんは予定が合わず、彼女が1人で知人の家へ行くことになりました。