「米中冷戦」時代における
日本のポジション

 トランプは、「米中冷戦」「米中覇権争奪戦」を始める。すると、日本はどうなるのだろうか?

 日米関係は、「米ソ冷戦時代」のごとく、良好になっていくことが予想される。米国にとって、「GDP世界3位の軍事同盟国」の存在は大きい。しかし、米ソ冷戦時と違い、今の米国は弱体化が著しい。トランプが以前から主張しているように、日本の負担増が求められるだろう。

 日本は、米国の要求に従って、軍備を増強するべきだ。「外圧」を使って、「軍事的自立」に近づいていくのだ。

 そして、トランプ時代の4年、あるいは8年は、日本にとって正念場になりそうだ。中国は、もはや高度成長時代には戻らない。「中国は、共産党の一党独裁だから世界一の経済成長を達成できる」という、中国国民を酔わせてきた「正統性」「神話」は、すでに崩壊しつつある。

 それで、習近平は、新たな「正統性」を探さなければならない。もっとも「ありがち」なパターンは「外国の強敵」を設定し、「共産党だけが、敵から国民を守れる」とプロパガンダし、「正統性」を確保することだ。

 そして、韓国同様、中国国民を一体化させるもっと簡単な方法は、「反日」なのだ。日本は、米国、インド、欧州、ロシア、オーストラリア、フィリピン、ベトナムなどとの関係をますます強化し、中国が尖閣侵略に動けない状態をつくりあげていく必要がある。