採用から退職まで人に関して幅広い業務を担う人事部。会社に欠かせない部署であることは間違いないが、人事部と聞くと給与や賞与、評価、異動などを思い浮かべ、なんとなくネガティブな印象がある、という人もいるのでは。今回、20~40代男女が「自分の会社にこんな人事部があったら困る」と感じる、絶対に関わりたくないモンスター人事部の事例を集めた。(取材・文/池田園子、編集協力/プレスラボ)
自社にいたらおしまい!?
モンスター人事部
採用から配置、評価、昇進・昇格、教育、労務、退職に到るまで、ビジネスパーソンの企業内でのライフサイクルを左右するのが人事部だ。近年は事務処理や労務処理が中心だった旧来型の人事ではなく、より戦略的な人事に転換すべきだとする「戦略人事」が注目されるなど、人事部を巡る話題は尽きない。
そもそも人事部が担う役割は、人材を通じて組織を発展させることである。優秀な人材を採用し、適切な場へ配置し、組織全体を最適化する。さらに、社員が働きやすい環境を生み出す。組織は「生き物」だから、変化や動きに応じて、常に進化させ続けることも求められる。人事部は企業の核となる部署といっても過言ではない。
とても重要な役目を果たす人事部だが、社員からは嫌われたり、恨まれたりしやすい部署でもある。社員によっては、想定外の部署に異動することになって出世コースを閉ざされたり、満足のいく評価をされなかったり、昇進・昇格が思うようにいかなかったり……そんな状況もある。そういった不満の矛先は人事部へ向かう。
「会社のために真剣に考えてやっているのに」という人事部員のため息が聞こえてきそうだが、その一方で、中にはひどい人事部も存在する。私情を挟んで人事異動を決めたり、個人情報を漏らしたり、といった不届き者ともいえる人事部の、被害者になる人もいる。