今から、家を買うには将来、損しないかどうかまで、計算してから買ったほうが安心です。その計算が簡単にできるツールが付録でついている『家を買って得する人、損する人』が発売されました。
ほかにも住宅購入の損しないポイント、築年数ごとのねらい目物件の選び方、将来破産しないための資金計画、住宅ローンの選び方ノウハウ、損しない物件を紹介してもらうための不動産業者との付き合い方まで……家を買うときに、役立つ情報が満載。この連載では、本から一部を抜粋、再構成してご紹介します。

家賃の支払いはもったいない、という考え方

 私が住宅のセールス部門にいたときに、お客さんからよく聞いた意見が「家賃を払い続けるのはもったいない(から家を購入したい)」というものです。
 これは非常に共感する意見ではないでしょうか。

 しかし、本当に、家賃を払い続けることがもったいないことなのかどうかは、家賃の金額や、購入した場合の金額、修繕や税金などの諸経費も含めて比較しなければなりません。

 さらに、購入した物件を売却した場合、そして売却せずにずっと住み続けた場合など条件もケースバイケースです。

 本書では、ずっと賃貸で暮らした場合と、家を購入した場合のシミュレーションを行っています。シミュレーションにより賃貸が有利と判断ができれば、家を購入しないと決めるのも一理あります。住宅を購入する場合よりも、賃貸に伴う支出額の総額の方が少ないのであれば、家賃を払い続けることは決してもったいない話ではないからです。

持ち家が「資産」になる、
たった1つの条件

 持ち家が買って得になる「資産」になるか、「負債」になるかの違いは簡単です。

 それは、「負債超過」になっていない物件かどうかです。つまり、ローンの返済途中で住宅を売却しても、借金が残らないプラスの資産状態であるということです。

 もちろん、買ってすぐに買った値段よりも高く売れる……というのは難しいでしょう。ですから、ローンの返済を続けながらも、売ろうと思えばローンの残高よりも高い値段で売れる自宅というのが、資産価値のある家です。つまり、値段が下がらない、あるいは下がりにくいような家を選ぶという視点があるだけでも、買って損しない人になれる可能性が高まります。

 また、負債超過にならないためには、住宅ローンを借り過ぎない、というのも重要です。
 頭金をなるべく多く貯めたり、物件の値段を下げるという選択肢を取り入れることで、借金が残らずに物件が売れるという条件をクリアすることができます。

〈家を買って損しない人になるためのポイント〉
(1)頭金はできるだけ多く、借入金額はできるだけ少なくする
(2)ローンの利息はできるだけ低いものを選ぶ
(3)地価水準や不動産取引価格が下がりにくい物件を選定する
(4)ローンの借入期間はできるだけ短くする