1年間、住むためのポイント
大事なのは「安全」「人とのつながり」
1年間となると、滞在というよりも立派な居住。3ヵ月の場合の滞在スタイルとは当然のことながら違ってくる。
このため、1年という期間限定ではあっても、子どもがいる場合は通学することになるわけだし、「居住」という形で考えたほうがよりイメージしやすいだろう。
このとき、適地探しの重要ポイントは治安と人の温かさとなろう。旅行感覚の滞在よりもより一層の“安全”や“人とのつながり”が求められる。
イメージとしては「子どもがひとりで“おつかい”に行ける」「不審者がいればすぐに気づいて警察に通報してくれる」「なにかに困っていたら、声をかけてきて助けてくれる」などといったほうがわかりやすいかもしれない。
もちろん、実際に訪れてみないとわからないことがほとんどのため、初めて訪れる際は、候補地をすべてまわってみて、実際の“空気感”を肌で確かめてみることが必要だ。
一方、「どれくらいすれば、現地に馴染めるのか」という点が気がかりの人もいるだろうが、心配は無用。1ヵ月も住めば、生活者の視点から、いろいろ現地の事情にも明るくなり、旅行者の視点からは見えなかったこともわかってくる。
また、どこの国でも日本人は大歓迎される。
日本人を見かけるとポンポンと飛んでくる「ソニー」「ホンダ」「ミツビシ」といった言葉に「あなたの車はどこのメーカー?」「サムスンとパナソニック、どっちが好き?」などといった話で切り返すことができたら、立派に馴染んできたという証拠かもしれない。
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ここでは日本脱出の最も簡単な方法として、観光査証による短期の海外移住を紹介したが、ほかにもいろいろな形の脱出法がある。海外で仕事をして生活したり、ゆっくりとしたリタイア生活を送ったり、永住権を取って本格的に暮らすなど、目的によってさまざまだ。
そして、よく考えた結果、日本を脱出しないほうがいいという選択肢も当然ある。
日本脱出を考えることは、ただ単に生活を見直すだけではなく、これまでの人生を見つめることにもなり、自分に対して新しい発見もある。それをきっかけに、従来の生活とは違った活力を見出してもらえれば幸いだ。
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