5.物陰に隠れる

 もし逃げる事ができないのであれば、強固な物の陰に隠れて伏せてください。理想を言えば、補強コンクリートや石積みの陰が良いでしょう。映画で見た事はすべて忘れてください。テーブルや車、木くずの圧縮板で作った壁、厚紙の壁、電化製品や家具などには頼らないでください。ただし、落下物から身を守ったり、視界に入らないように隠れるという意味では有効です。

 また、金属だからと過信してはいけません。建物や車に使われている金属は、柔らかいアルミニウムまたは軟鋼の薄いシートでできており、弾丸が簡単に貫通しますし、爆風で吹き飛ばされ、二次的凶器となることがあります。

 窓から離れてください。爆発時には、窓ガラスは簡単に吹き飛び、何百ものガラス片が飛散します。防弾壁となるのは、補強された石積みまたはコンクリートで作られた7~8センチの厚さの壁です。石積みまたはコンクリート製の壁の多くは耐荷重性でも6センチの厚みしかありませんし、非耐荷重性の壁は、6センチ以下の厚みしかありませんし、その材質も劣っています。

 たとえ材質が防弾性であったとしても、パネルや石積みの接合部から銃弾が貫通することもありますし、コーナー部で跳ね返ることもあります。

 人を殺傷する威力を維持しながら、跳ね返ることもありますし、爆風によって、頭上にかかっているものが外れることもあります。ですから、あらゆる方向から身を守る必要があることを知っておき、過信しないようにしてください。

 地面に伏せた姿勢を続けてください。立っていると、水平方向に移動する飛散物に対して、より多くの表面積を晒すことになります。爆風の方向は上向きになることが多く、構造物が崩れても、あなたの周りにあるものが壊れたものを支えてくれることもあります。

6.隠れる

 頑丈な物陰がみつからないとしても、犯人の視界から隠れてください。良い隠れ場所を見つけた場合は、バリケードをたてて身を隠し、安全であれば当局にワイヤレスで連絡を取り、助けが来るまで辛抱強く待ち続けてください。

 そして、当局の人間だと偽る犯人にも注意してください。大衆文化においては、現代の多発攻撃について「同時」または「組織的」という表現を使っています。まるで、数秒から数分の間に事が終わるように思えますが、テロリストは同じエリアで異なる人を攻撃するか、場所を移動するので、実際は数時間にわたって連続的に起こります。

 パリのStade de Franceでは、最初の爆発から2回目の爆弾が20分後に爆発しました。そして、最初の爆発から約60分後に、3回目の爆弾が爆発しました。パリの中心部にいた銃撃犯は、最初の自爆犯から200分間、銃撃していました。犯人達は、夜通し逃げ続け、なかにはかなり後になるまで逃げ続けた犯人もいました。