「ケーキ屋で働いていて、100歳のバースデーケーキの予約が当日キャンセルになった。なぜか?」を超えるブラックジョークは…。
そう語るのは、毎日欠かさず大喜利のお題を出題してきた「坊主」氏だ。いまや空前の「大喜利ブーム」。大喜利のように「斜め上の発想を出す」というスキルは、「面接での一言」「LINEでのうまい返し」「新企画のアイデア」などに使える“万能スキル”でもある。そんな大喜利について、世界で初めて思考法をまとめた話題の著書『大喜利の考え方』では、「どうすれば面白い発想が出てくるのか」「どんな角度で物事を見ればいいのか」などを超わかりやすく伝えてくれている。まさに「面白い人の頭の中」が丸わかり。そこで、この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、大喜利的な思考法を詳しく解説する。(構成/種岡 健)
「恐怖」と「笑い」は紙一重
芸人さんのネタでも「客が引く」という場面を見かけると思います。
これは、「恐怖」と「笑い」が紙一重だから起こります。
ホラー映画を見に行ったら、作りが粗すぎてまったく怖くないことがあります。
すると、脳内で「そんなこと起こらないよ!」「ぜんぜん怖くないよ!」と、ツッコミが止まらなくなり、笑いが我慢できなくなります。
お葬式で笑いが我慢できなくなる原理と同じですね。
「死」を感じさせる、秀逸な大喜利の回答があります。
〈お題〉
「ケーキ屋で働いてる人しかわからないこと」選手権
〈最優秀賞〉
100歳のバースデーケーキの予約が、
当日キャンセルになった
この回答は、すべてを言い切っていないところが評価が高いです。
「死」を想像させているわけですが、それを言い切っていない。
これで伝わらない人に、わざわざ説明する必要はないですからね。
これを超えるブラックジョークもあります。
「ウチの男子校の校則は厳しいんです。なぜなら……。掘ったら退学、掘られたら停学だから」
これは、本当にある学校の話だそうですが、真偽は定かではありません。
「厳しい校則」という話で緊張感を出して、「掘る・掘らない(意味がわからない人は調べてください)」の話題でオチをつける。
こうしたテクニックを身につけましょう。
(本稿は、『大喜利の考え方』から一部抜粋した内容です。)
日本一の大喜利アカウント
X(旧Twitter)は、2024年1月現在で190万フォロワーを突破。元々、「2ちゃんねる」が大好きで、「匿名で面白い回答をする人がたくさんいる!」ということに衝撃を受け、Xでお題を出し続ける。これまで8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題。累計で2万以上のお題を出し、数百万以上の回答を見てきた。昼は僧侶として働く、正真正銘の「お坊さん」でもある。また、都内に「虚無僧バー」「スジャータ」というBARを2軒経営しており、誰でも1日店長ができる店として、さまざまな有名人やインフルエンサーなどに店長を任せている。BARの名前の由来も仏教からとられている。『大喜利の考え方』(ダイヤモンド社)が初の著書。