自分の心を相手の心に合わせる
たとえば、サラリーマンにとって、「出世」は会社生活の大きな関心事でしょう。
とくに、同期や後輩が自分より先に出世した場合、ヤケになり、落ち込んでしまう人もいるかもしれません。
でも、同僚の出世をねたんだり、上司を恨んだり、あるいは自暴自棄になったりしても、あなたの状況は何一つ変わりません。
サラリーマンである以上、最終的な目標は会社の業績アップでしょう。
同じ目的のために、あなたもあなたの周囲の人もがんばっているわけです。
となると、結局は、自分が今できること、やるべきことでコツコツ努力するしかありません。
その姿を、いつか誰かが評価してくれるかもしれませんし、その努力が別の機会に花開くかもしれないのです。
ですから、同期(や後輩)があなたより先に出世をしたときには、「よかったね」と素直に喜んであげることが大事です。
そのくらいの度量を持ちましょう。
そして、相手が苦労しているときは「応援しているよ」と声をかけ、悲しんでいるときは「大丈夫、元気を出して」といたわってあげてください。
「同事」が示す「自他の区別も差別もしない」とは、「自分の心を相手の心に合わせる」という意味にもなります。
自分の心を相手の心に合わせることができれば、嫌悪感を抱いたり、非難する気持ちが起きたりはしません。
人間関係もギクシャクすることはないでしょう。
また、出世に限らず、先輩・後輩も含めて同僚が上げた成果や成功を自分のことのように喜んでください。
他人事ではなく、「私も同じ経験をしたい」という気持ちになれば、あなたが成長するためのプラスのモチベーションが湧いてきます。
「同事」を実践することが、あなたを成長させていく近道にもなるのです。
●チェックポイント
自分だけががんばっていると思っていませんか?
同僚の出世や成功に嫉妬していませんか?