『アルフレッド・アドラー 一瞬で自分が変わる100の言葉』が8月30日にダイヤモンド社から発売されたことを記念して、20万部突破の第一弾『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』を特別公開します。アドラーの厳しくもあたたかい言葉に、あなたも勇気づけられてください。

たとえ不治の病の床にあっても、天を恨み泣き暮らすか、周囲に感謝し余生を充実させるか、それは自分で決めることができる。

<解説>

「人はどんなことでもできる」「運命は自分で変えられる」。そうは言っても、できないことだってあるだろう?  あなたは思うかも知れません。

「何も悪いことをしていないのに家族が交通事故に巻きこまれ、重い障害が残ってしまった。それでも自分で変えられる、と言えるのか?」

「家族が末期がんで助かりません。それも自分で作った過去なのか。それでも未来は自分で決められるのか?」そう思う人も多いことでしょう。

 おっしゃる通り、病気やケガをはじめとして、自分自身の力ではいかんともしがたい事柄はあるでしょう。しかし、それ自体を変えることはできなくても、それをどのような気持ちで受け取り、どのような意味づけをするか、は常に私たちの選択に委ねられています。

 ピンクのレンズを通して見れば世界はピンク。しかし、ブルーのレンズを通して見れば世界はブルー一色です。有名な例えですが、コップに水が半分だけ入っているのを見て「たったの半分しかない!」と思うのか「半分も入っていてラッキー!」と思うかは人次第。

 現実を受け容れ、そこにポジティブな意味を見つけていく。それは誰にでもできることなのです。健全な人は万人が苦しいと思う場面でもそこから何かを学びます。そして感謝できることを見つけます。それが健全な生き方である、とアドラーは教えてくれています。

 

たとえ不治の病の床にあっても、天を恨み泣き暮らすか、周囲に感謝し余生を充実させるか、それは自分で決めることができる。アルフレッド・アドラー Alfred Adler(1870年-1937年)
オーストリア出身の精神科医、心理学者、社会理論家。フロイト、ユングと並んで現代のパーソナリティ理論や心理療法を確立した1人。個人心理学(アドラー心理学)を創始し、『7つの習慣』のコヴィー博士、カーネギーらに影響を与えた。「自己啓発」の源流である。

※本連載は日曜日以外の毎日更新します。