元ホストの27歳が車椅子ヒッチハイカーとして全国を回る理由Photo by Yousuke Kurihara

「HELPUSH・車イスヒッチハイクの旅」というユニークな活動がある。車イスに乗っている障害者が街行く人に「ちょっと押してください」と声をかけ、車イスを押してもらって全国を訪れるというものだ。主催者は寺田ユースケ(27歳)。生まれつきの脳性マヒで、今も足に障害を抱えている。今でこそアクティブに活動する彼だが、大学生までは車イスに乗ることを頑なに拒んでいたという。彼が抱える苦悩やジレンマから、今に至るまでを聞いた。(取材・文/武田 旋)

健常者と一緒に野球部へ
高校時代に感じた挫折

「HELPUSH(ヘルプッシュ)」は「HELP」と「PUSH」を組み合わせた造語。寺田は全ての人がもっと気軽に「助けて」と言えて、もっと気軽に「後押し」ができる世の中になったらという思いが込められている。