念願の映画を製作したものの、ボーダレスな仕事には変わりなかった。そんなネイキッドを一躍有名にしたのが、2012年に行われた東京駅での”プロジェクションマッピング”である。

 大きな話題となったこのプロジェクトは、業界のみならず一般人をも虜にした。

「ここから、ぼくは”マッピングおじさん”になっちゃったんですけど、相変わらず会社ではいろんなことをやってます。うちは作り手しかいない武骨なクリエーティブ集団なんです。別に映画だってやめたわけではありません。来年になったらまた撮ってる、なんてこともありえますし。ぼくが最後に撮った作品が2008年。09年に上映だったと思います。で、そこでDVDマーケットが崩壊するんです。それによって、インディペンデントの映画を撮れる状況では、ほぼ無くなっていくわけです」

 そこではじめたのがプロジェクションマッピングだった。

「東京駅がほぼ初作品です。ぼくは映画好きですけど、画面を飛び出して空間全体を演出する現在の活動もクリエイティビティを発揮できる良い舞台だと考えています」

 さまざまなプロジェクトが動き、それぞれが違うジャンルのモノだったりするネイキッドの仕事。一体いつ、そういうことを考えているのだろうか。

「起きてる時間は常に考えてます。もちろん、オンもオフも分けてはいないです。オフ?何ですかそれは、って感じです」

 そんなネイキッドがいま力を入れているのが食。食×アートの体験「TREE by NAKED yoyogi park」を今年7月にオープンさせた。

「コンセプトは”ライフにクリエイティビティを”。これは物語になっていて、それを映画のように2時間体験していただくんです。そこに色と言う題材がプラス入っているという感じです。食べにいくってなんだろう。そこに集う意味も含めて文化としての食事に行くって何だろう。その場所が持つ意味ってなんだろう、と。」

 アイディアは尽きないようだ。