日本ではラグジュアリー ライフスタイルホテルのパイオニアである「アンダーズ 東京」が、面白い試みを始めている。「アンダーズ 東京」は700以上のホテルを運営するハイアット・グループの中で、これまでのラグジュアリーホテルとは一線を画すユニークなホテル。
従来のラグジュアリーホテルでは、グローバル・スタンダードという考え方で、どこへ行ってもゴージャスで画一的なサービスを提供する。そうしたことがある意味では顧客に安心感を与えるというものなのだが、それが個性をなくしてしまっているともいえる。
しかし、ここ「アンダーズ 東京」は全く違うアプローチから始まっている。どうすれば顧客自身それぞれが本当の意味で「自分らしく」寛ぎ上質な時間を過ごせるのか、ということが全てのサービスの源となっている、他には例を見ないホテルである。
つまり、豪華な内装や非日常空間とサービスを提供するという物質的な豊かさではなく、顧客が肩ひじを張らずにそれぞれが思い思いのスタイルで自分らしく寛げる空間と時間を提供すること、それが本当の意味でのラグジュアリーの新しい価値であるという。
そうしたメッセージを伝えるアイコンとして、オリジナル・デニムに着目。従来のラグジュアリーホテルで良く見られる重厚な制服によって迎え入れられるといったスタイルとは対極にある、デニムをロビースタッフが一定期間着用し接客を行うことだった。