夏から秋にかけてのトラベルでお勧めは奈良。原生林の中の宿など心身ともにリラックスさせてくれる新しい宿が増えている。トラベルジャーナリストが体験をもとに選んだ4つの最強デスティネーション。
いま奈良がふたたび
注目に値するという理由
いま奈良が静かに人気を呼んでいる。
奈良ですぐ思い浮かぶのは古代日本発祥の地とされる歴史。数多くの鮮やかな歴史的絵巻が繰り広げられた舞台でもある。平城宮跡、東大寺など国宝建造物の多さはピカイチ。「古都奈良」の文化財は世界遺産にも登録されている。
もうひとつ新しいよさがある。それは個性あふれる宿の存在。名士たちをもてなした料亭旅館から古民家での里山体験。さらに奈良県の豊かな食材を味わい尽くす魅惑のオーベルジュなど。さまざまなかたちで滞在が楽しめるのだ。
自然に抱かれた心癒す空間がゲストを魅了する。ほかでは味わえない奈良ではの滞在を満喫しながら、歴史を五感で受けとめる。
いまお勧めのデスティネーションだ。
世界遺産内という
絶好のロケーション
1903(明治36)年、奈良県知事が要人をもてなすために作った施設が前身。春日大社の神域として保護され、世界遺産にも登録の春日山原始林というロケーションを活かした静謐さは心洗われるという表現も合う。
宿泊1日わずか3組のみ。どの客室からも生命力あふれる林が見渡せ、ときおり鹿が顔を出すことも。
森林浴と共に早朝の散策やジョギングを楽しむのも一興だ。料理旅館を名乗るだけあり旬の食材を使った会席料理と、朝の茶粥といった食事は魅力。緑に囲まれたおだやかな時間が心身をリフレッシュさせてくれるのを実感する。
奈良・春日奥山 月日亭
奈良市春日野町158
TEL:0742-26-2021
宿泊代の目安:2万9160円(税サ込)~(2名1室)
アクセス:近鉄・奈良駅からタクシーで約10分
http://www.nara-ryoutei.com/tsukihitei/