週刊ダイヤモンド11月18日号の特集は「右派×左派 ねじれで読み解く企業・経済・政治・大学」。保守とリベラルの対決が鮮明となった衆院選が終わってもなお、「右派・左派」「保守・リベラル」などイデオロギーにかかわる議論が続いている。この状態を過激派はどう見ているのか。極左暴力集団の一つ、「中核派」の斎藤郁真・全学連委員長へのインタビューを全5回でお届けする。(「週刊ダイヤモンド」編集部 土本匡孝)
――まずは先月の衆院選東京8区(杉並区)で出馬した感想を教えてください。斎藤さんは初めての選挙だったんですよね?
中核派全学連委員長。1988年生まれ、29歳。2007年、法政大学法学部入学。10年、退学処分。11年、全日本学生自治会総連合(中核派全学連)委員長就任。17年、衆院選に東京8区(杉並区)から出馬し、2931票獲得。
はい。今の政治というものに対して、うんざりしている人がすごく多い。根本的に違う価値観を、どう皆さんの実感と結びつけて提示していくのか。まだまだ難しいなあと感じました。一方で、すごく訴えが刺さった人が結構いました。手応えを感じています。
――2931票、得票率で1.2%(候補6人中最下位)についてはどう感じましたか。
7月の都議選の時は、杉並区で北島(邦彦、中核派関係者)さんが出ました。その時は2400票ぐらい。それより増えた。北島さんが基本、杉並区でずっとやっていた。今回私に替わって、知名度ゼロからやって増やしたという意味では、小さくはあれ、前進したと思っています。
――特にどの辺りの訴えが有権者に刺さったと感じましたか。
やはり社会を動かしているのは労働者。なのに働いている場所がめちゃくちゃになっているというところに、共感してくれた人が多かったのかな。だから労働者がストライキを力に変えていけるんだというところまでいくと変わる。でも日本ではもうそんなにストライキを見ないですし。そこまで信じられないというか、そういうハードルはやはり超えられなかったんだろうなと思います。
――労働者層が特に足を止めたと思いますか?