週刊SPA!で連載中の漫画『ロマンス暴風域』の第1巻が発売された。30半ばの中年男が、風俗嬢に本気の恋をしてしまうというストーリーに、同じく中年男の読者たちはさぞ惹きつけられたことだろう。風俗嬢やキャバクラ嬢の色恋営業に惑わされないための方法を、作者の鳥飼茜氏に話を聞いてみた。(取材・文/清談社)

風俗嬢に恋をした男は
本当に不幸なのか?

風俗嬢やキャバ嬢と中年男の「恋愛」は本当に成立するか風俗嬢やキャバ嬢の色恋営業には騙されたくないが、おいしい思いはしたい。そんな発想の男性は少なくないが…

『ロマンス暴風域』のあらすじはこうだ。

 30代半ばの「佐藤くん」が、ふと立ち寄った風俗店で「芹香」という女性に出会い、恋に落ちる。やがて、店外でも会うようになった2人はこの出会いを“運命”と呼ぶようになるが、ある日芹香から「明日結婚する」という衝撃的な告白を受ける。運命の恋を手放さないために、佐藤は行動に出るが…。

 実はこのストーリーは、実際にあった出来事をもとにして描かれているという。

「詳細は言えませんが、風俗嬢に本気で恋をしてしまった友人がモデルになっています。作中で描かれているエピソードのいくつかは、ノンフィクションです」(鳥飼氏)

 リアルな展開が見どころのこの作品には、様々な感想が寄せられた。序盤で芹香の虚言癖を見抜き、主人公の言動が不憫に思えてくるという人もいれば、芹香がどこまで嘘をついているかわからず、最後まで翻弄されてしまったという声もあがった。

「2人の恋の結末が、ハッピーエンドだったのかそうではないのか。どちらにも取れるように描いたつもりなので、意見が分かれたのは作戦通りだと思っています。必ずしも、白黒つけられることばかりではないはずですから、読者の方々の想像におまかせしています」