2011年は東日本大震災、円高、ユーロ危機、タイの大洪水と、日本にとっては内外ともに災厄多き年だった。12年はそれ以上に不確実性、不安定性が高まる年となりそうだ、何しろ世界は政治の季節に突入する。1月の台湾総統選に始まり、露、仏、米、韓では大統領選、中国でも政権交代が行われる。北朝鮮情勢も不安材料だ。そうした状況下、12年を予想する上で、何がポイントになるのか。経営者、識者の方々に、アンケートをお願いし、5つののポイントを挙げてもらった。

LCC(格安航空会社)が就航開始し<br />日本とアジアの交流が一層活性化する<br />全日本空輸 伊東信一郎社長いとう しんいちろう/1950年生まれ。74年3月九州大学経済学部卒業、4月全日本空輸入社、99 年社長室事業計画部長、2001人事部長、2003 年取締役執行役員・営業推進本部副本部長兼マーケティング室長、2004 年常務取締役執行役員、2006 年専務取締役執行役員、2007 年代表取締役副社長執行役員、2009 年4 月代表取締役社長。
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①LCC(格安航空会社)の就航開始

 peach、エアアジア・ジャパン等が就航を開始。新たな航空需要を喚起するとともに、日本国内および日本とアジアの交流の活性化に貢献する。

②復興需要が顕在化し、日本経済を下支え

 復興予算が成立し、2012年初め以降は公共投資が活性化していく環境が整えられ、円高や欧州債務危機など不安材料はあるが、日本は緩やかな景気回復が継続する。