かつて取材をした、関西のある組織の親分はこんなことを言っていた。

「シャブはとにかく儲かる。その規模は大麻やコカインの比じゃない。昔からシャブはヤクザ最大の利権の1つや。表向きは、薬物取り扱いご法度の看板を掲げていても、シャブがなかったら、今頃、暴力団の数は半分以下になっとるはずや」

 暴力団排除の機運が年々厳しさを増す中、ヤクザにとって覚醒剤利権は命綱のようなものであり、絶対に死守すべきシノギの一つなのである。

最終消費者である購入者の中心は
カネを持った中高年のサラリーマン

 ちなみに、一時、大ブームとなった危険ドラッグは、今も細々とネットを中心に売られてはいるが、警察当局の集中摘発によって今や完全に下火となった。A氏も言う。

「危険ドラッグが下火になり、3年ほど前から若い奴がシャブに戻ってきた感はある。それでも若い奴にとってはシャブはまだまだ高い。危険ドラッグの2倍から3倍の値段だからな。だから若いヤクザの中には、1パケの分量を半分とか3分の1に減らして3000~5000円で売り始めた奴もいるよ。でも、そんな金額でもしパクられたらアホみたいじゃん。俺はやらんな」

 売人の大半はヤクザと書いたが、一般の人の中には「外国人の売人も多いのでは」と思う方も多いだろう。たしかに、知己の刑事によれば、いまも覚醒剤で捕まった多くの被疑者が「外人から買った」と取り調べ室で答えるという。これについて売人A氏はこう言う。

「ヤクザの報復を恐れて外人と言っとけばいい、ということもあるが、実際、外人の売人が多いのも事実。とくにイラン人は別格だ」