Photo:PIXTA
中学受験本番を年明けに控え、ラストスパートをかける冬休みが始まった。この期間をどのように過ごすべきなのか。中学受験の実情に詳しい人気学習塾「VAMOS」の富永雄輔代表が、冬休みに子どもの実力を最大限に伸ばすためのヒントや保護者の心構えを説く。(進学塾VAMOS代表 富永雄輔、構成/ライター 奥田由意)
冬休みで「もうひと伸び」するために
必要な戦略とは?
いよいよ冬休みを迎え、中学入試本番まで残すところわずかとなりました。これまで積み重ねてきた知識をしっかり定着させる、最後の追い込み時期という意識がどのご家庭にも強くあるかと思います。
もちろん漢字や計算などの基礎・基本の学習は最後まで当然続けるべきですが、この限られた期間で「もうひと伸び」を期待するための戦略については、少しだけ見直す必要があるかもしれません。
入試直前という時期に、今からさらに知識量、すなわちインプットを増やして実力を伸ばすことには、限界があると言わざるを得ません。どんなに頑張っても、明日になって急に日本史の年号が全て頭に入る、といった劇的な変化は期待できないからです。
ここで考えるべきは、知識量が少なくても解ける問題に焦点を当てるという「逆張り」の発想です。
近年、多くの中高一貫校では、受験生に「その場で考える力」を問う問題を出題する傾向が強くなっています。これには、いわゆるパズル的な問題や、表やグラフを読み取らせる問題、あるいは文章で示されたルールを理解し、その場で適用して答えを導き出す問題などが該当します。







