12月21日夜、横浜で行われたラストライブ<KIYOSHI RYUJIN25 GOOD BYE LIVE>で活動を終了したアイドルユニット「清竜人25」(公式サイトより)12月21日夜、横浜で行われたラストライブで活動を終了したアイドルユニット「清竜人25」(公式サイトより)

「一夫多妻制アイドル」と聞いて、あなたはどんなグループを想像するだろうか。コンプライアンスが叫ばれ、夫婦別姓の議論すら進まないこの時代に、夫が1人+妻が4人、男女5人が同じ名字(姓)を名乗るというなんとも物騒なコンセプトのアイドルグループがある。フェミニストが激怒する、炎上必至のキワモノではないのか――これまでアイドルに興味がなかった筆者が初めて“沼”にハマった、一夫多妻制アイドル「清竜人25」の先進性とは。(コラムニスト 河崎 環)

12月の雨の日曜日、初めての“推し活”が終わった

 私の推し活が終わった。

 12月21日夜、すすり泣きみたいな雨がそぼ降るKT Zepp Yokohama。一夫多妻制アイドルユニット・清竜人25が、ラストライブ<KIYOSHI RYUJIN25 GOOD BYE LIVE>で現体制での活動を終了した。

 手の中にまだ温かい(ような気がした)チェキ1枚を握りしめてKT Zeppをあとにした私は、ライトアップされて白々と輝くみなとみらいのビルの谷間で、赤信号を前に立ち止まった。この1年ちょっとを思い返して「楽しかったな……」と噛み締める。寂しいだとか悲しいなんて感情はひとつもなくて、ただミュージシャンへの感謝だけが湧き上がっていた。さすが、解散の仕方まで上手いんだもの。

「清竜人25を好きになってよかった……」