PARK HYATT TOKYO

サステナブルフードを提供する<br />ホテルレストランの先進と洗練<br />パーク ハイアット 東京ヨーロッパのカフェで寛ぐ人々の風情を捉えたヴェラ マーサー氏の写真が壁に。

 東京・新宿のホテル「パーク ハイアット 東京」にあるダイニング「ジランドール」。高い天井、壁を埋め尽くすモノクロ写真が強い存在感を放ち、アートをテーマにした洗練の空間となっている。

 その新料理長に就任したのが市塚学氏。過去、「パレスホテル東京」など数々の有名ホテルのダイニングを料理長として取り仕切ってきた。昨年は、世界各国からシェフが集うプロスペール・モンタニェ国際料理コンクールで2位に入賞。

サステナブルフードを提供する<br />ホテルレストランの先進と洗練<br />パーク ハイアット 東京(左)半個室のテーブル。壁にはエクス・リブリス(蔵書表)が飾られる(右上)新料理長の市塚学氏。(右下)「サステ ナブル アトランティックサーモンのロースト オマールエビのクリームソース ガーリックハーブバター」3800円(税サ別)

 その卓越した技術を新しい舞台で披露するにあたり、心がけるのは「良質な食材を生かし切り、シンプルに仕上げる」ことだという。

 そんな食材として今、ハイアットグループ全体で取り組むのがサステナブルフード。海洋環境保全に配慮し、将来にわたる水産物の供給確保に取り組むことなど、「資源の持続可能性」がその条件となる。現在、扱うのはサーモン、帆立、鱈。さらに、「2018年にはサステナブルフードを魚介類全体の50%に広げ、そのうち15%をCoC認証のものにしたい」と、そう話す。

 CoC認証とは漁獲や養殖から加工、流通など全過程を通じてサステナブルのもと管理されたことを意味する、いわばトレーサビリティの一種。従来、ホテルダイニングといえば、いかに高級食材を扱うかが肝要だった。しかしその最先端は高い思想性を伴った料理と、そう言うことができるのかもしれない。


ジランドール
TEL:03-5323-3459