陥りがちな思考の罠に迫る「カイゼン!思考力」。今回は、「自分は特別症候群」を取り上げる。
――問題です
以下のAさんの問題は何か。
Aさんは米国系の広告代理店に勤めるビジネスパーソン。グロービスの書籍ページに「一緒に、社会に一石を投じる書籍を作りませんか?」というパートナー募集の案内があるのを見、自分でも何か本を書けるのではないかと考えた。
Aさんは自分の半生を振り返ってこう考えた。
「自分はもともと理系の大学に行っていたが、最初の就職は新聞社だった。しかも経済部とかではなく、政治部に長くいた。また、もともと英語は苦手だったが、猛勉強して、半年でTOEICの点数を500点から900点に上げた。転職後は、米国系の広告代理店でコピーライティングの仕事をしている。自分で言うのもなんだが、けっこうユニークなキャリアを歩んでいる。この経験を活かして、キャリアデザインに関する書籍なんかが書けるんじゃないだろうか」