前回は中国市場の農村部の実情をお知らせした。今回はインド、中国とは異なるレベルにあるアフリカ市場を取り上げる。未熟な社会インフラを埋めるべく起業家達が活躍し、その状況がソーシャルビジネスと密接に関係する様子をご紹介する。
アフリカは、今、ソーシャルビジネスの夜明けを迎え、アフリカの本命ビジネスが始まろうとしている。今回は、アフリカが次なる成長市場としての注目を浴びながら、ビジネスのあり方を模索しつつある様子をご紹介する。ソーシャルビジネスの定義にあてはまるかどうかは別として、今やアフリカでは全てのビジネスが国の根幹づくり、人づくりとなっている。
本編では、アフリカが私たちに教えてくれた「ソーシャルビジネスのもう一面」、リーダーシップについて焦点を当てる。アフリカは、まさにソーシャルビジネスのシリコンバレーといえる。変化の激しいドッグイヤーのように技術もアイデアも進化していく。自分の頭脳とアイデアと実力を試したい強者たちが飛び込んで行くフィールドだ。それを十分に感じていただきたい。
アフリカの発展が遅れたのは
必要な資金が回らなかったから
アフリカは、長い間国際社会から見捨てられて来た。大陸は古い地質で肥沃土が少ないにもかかわらず、人口は爆発的に増えている。疫病も多く、政治も不安定。十分な教育が行き届かないことが原因で、その人口をうまく使えていない。
こうした評価が一般的である一方で、アフリカからは優秀な企業や人材が多く排出されている。「アフリカは搾取されつづけてきた、援助漬けだ」と人々は言うが、それはアフリカに「ビジネスを回すだけのお金」が行き届かなかったからだ。