ですから、しばらくは私が「相談役」となりながら、Uさんと家計の話をするところから始めてみることにしました。Uさんにも家計の問題を自分のこととして感じてほしいと想ったからです。

言葉でなく数字で見せて
夫の理解を深めていく

 とはいえ、すぐに変化することは望めないので、定期的に「家族マネー会議」を開き、収入と支出の状況の記録を見せて考えさせたり、削減できそうな支出を探したりといった“共同作業”を進めていきました。

 すると、Uさんも次第に関心を示し始めました。男性の場合、うまくいかない状況を言葉で聞くよりも、数字で見た方が実感しやすいという傾向があります。Uさんも、数字で見て初めて、支出が多すぎるということを実感でき、家計に目を向ける気持ちになれたようです。

 そうした結果、ボーナスの使い方を見直すことになりました。また、毎月の積み立てに関しては、それ自体が悪いわけではなく、付き合いで入った生命保険料が家計の大きな負担になっていることに気がつきました。そこで、保険も見直すなど、夫婦で話し合いながら少しずつ改善に向けて進展しているようです。

「妻の金の使い方が悪い」と怒ってばかりの夫も問題ですが、「頼りにしている」「助かっている」という言葉の裏に、「もっと頑張ってうまくやってよ」という意味を込めているような夫も問題があります。要は、両者とも妻に家計を丸投げして、家計に責任を持とうとしていないからです。

 そうなると、おのずと貯蓄が貯まりませんし、最悪の場合、思い詰めた妻が夫に隠れてキャッシングなどに手を出すといったケースも少なくありません。もし、心当たりがあると感じた方は、まずは妻と話をしてみましょう。意外と悩んでいるかもしれませんよ。

(家計再生コンサルタント 横山光昭)