もちろん、これらすべては店員のせいだけだとは言い切れない。少ない人員で回している店舗もあり、店員個人の資質よりは、どちらかというと労働環境に問題がある場合もある。それを理解したうえでなお、どうしてもコンビニには質の高いサービスを求めてしまうのだ。

コンビニコーヒー、立ち読み……まだまだ出てくる不満の数々

 著者の元には他にもこんな意見が寄せられた。本格的な挽きたてが飲める「コンビニコーヒー」についてである。購入しようと思っている時にコーヒー豆やミルクの入れ替えを行っていたり、ボタンを押し間違ってしまったり、荷物を持って操作するためこぼしてしまったりと、人気の裏で、さまざまな問題が起こっているようだ。

 筆者が気になるのは、長時間立ち読みをしている客たちである。雑誌を買おうにも、立ち読みしている客が雑誌コーナーを塞ぎ、目当ての雑誌を手に取りにくいことが多々あった。一度などは、購入しようと思っていた「週刊少年ジャンプ」の最後の一冊を立ち読みしている男性がいて、咳払いなどをしてアピールしたのがまったく通じなかったため、その店舗で買うのを諦めた、なんて苦い思い出もあったくらいである。

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 私たちはコンビニに、多くを求めすぎなのだろうか。しかし、ほぼ毎日通う身近で、親しみのある空間だけに、誰もが快適に過ごしたいと思うのは、当たり前のことだ。

 とはいえ、消費の最前線で戦っているコンビニである。著者がここで書いたような杞憂はとっくに検討されていて、新しいオペレーションが開発されている頃かもしれない。もはや日本の代名詞の一つとなったコンビニが、これからどのような進化を遂げ、新しい価値を提供していくのか。一消費者として、楽しみな限りである。

 当連載についてご意見がある方は、筆者のTwitterアカウントにご連絡いただきたい。すべてには返信できないが、必ず目を通したいと思う。

(フリーライター 宮崎智之)