ジェトロ(日本貿易振興機構)による中国の越境ECに関する調査で、購入理由のトップ2は、1位が「中国国内では店頭で販売されていない商品だから」で45.6%、2位が「ニセモノではないから」で45.0%となっています(複数回答)。こうした日本製品ニーズの高まりを商魂たくましい中国大陸の商売人、そして犯罪組織が見逃すはずがないのです。

 しかし、メーカーにとって、転売屋組織による不正・違法転売は、ブランド毀損や事故を起こす可能性もある重大事です。また、フェイク品の流通は自社商品の販売の機会損失となるだけでなく、EC上における信用を失う原因ともなります。

 そこで、まずは自社商品が転売されていないか、またフェイク品が流通していないかどうかを把握する必要があります。

 その際の注意点として、不正転売やフェイク品の製造・流通には外国人犯罪組織や反社会的勢力が関わっていることもあり、海外の販売サイトには悪意のあるプログラムが仕込まれているケースもあります。そのため、気軽にサイト検索してアクセスしたり、怪しい商品を試し買いするため、安易に住所を明かしたりするのは非常に危険です。流通やブランディング対策に専門性を持つ弁護士や調査会社に相談してみましょう。

 調査から約1年後、別の顧客からAグループも含めた転売屋集団の動向を調べる案件が持ち込まれました。やはり、仕入れがしづらくなったB社商品はもう扱っていないようでしたが、相変わらず倉庫は終日フル回転していました。使い古された軽自動車はもう倉庫にはなく、大型のレクサスが2台並んでいたことに調査員は驚嘆せざるを得ませんでした。
 
(総合調査会社 トクチョー)

※この記事は事実を基にしていますが、登場する人物・団体・名称等は架空のものであり、実在のものとは関係ありません。守秘義務のため、依頼者や調査対象者が特定できないように、事件の詳細は設定を変更しています。