ビジネスの現場では、さまざまな問題が発生する。横領や商品の横流し、情報漏えい、採用時の経歴詐称など、じつに多種多様だ。創業53年、年間7000件の調査を行う総合調査会社「トクチョー」が、日々の調査業務で遭遇するビジネスの現場における事件とその教訓を紹介する。題して「調査員は見た!不正の現場」。2回目の今回は、独立した退職社員にまつわる事件だ。

 ヒト・モノ・カネが大きく動くところには、情報を得るための調査のニーズが生まれます。その一つが、転職市場のなかでも求人数の多い不動産業界。裏を返せば離職率の高い業界ということがうかがえます。そうしたヒトや不動産という高価なモノとカネが多く動くところには、調査の“種”も多く存在します。

 総合調査会社トクチョーには、登記簿だけでは分からない不動産取引相手、仲介業者の調査や入居者、テナント希望者の調査だけでなく、ヒトが社外へ動くことによって「必然的」といっていいほど起きる「情報漏えい」に関わる調査、対策も数多く相談が寄せられます。

 今回は、独立した元営業部のエース社員による情報漏えいが原因で、見込客を数多く奪われてしまった事件を紹介します。