想定していなかった飲み方使い方に気づく
――先ほど子育ての合間にカップスープを飲むママの話がありましたが、その他にコミュニティへのユーザー投稿から得られたことなどはありますか。
松本 印象的なのは、出社して缶スープを飲む様子を毎日投稿してくださる男性ユーザーさんです。寒い時期はホット缶スープでしたが、夏が近づくと冷製缶スープに変わりました(笑)。こういった投稿はお客さまの行動がよくわかるし、拝見しているこちらもとてもなごみます。また70代の女性の「寝る前に飲んでいます」という投稿があるなど、幅広いファンに愛されている商品ということを実感しています。
小川 私たちも想定していなかった層のお客さまが、想定していない飲み方使い方をされていることに気づくことができました。これまでは、ボリュームゾーンは20代30代、飲み方のメインはランチというところに目が行きがちでしたから。
高井 新商品のレビュアーのコメントを当社の営業担当に見てもらい、さっそくPOPを作って店頭での販促に役立てた例があります。来店したお客さまに第三者の声を紹介できるので、営業のほうからもありがたいという声が届いています。また商品開発研究所とも共有して次の商品作りに役立てています。
小川 コミュニティでは、お客さまに試食していただいた感想がすぐに返ってくるので、開発担当にとってもありがたい存在です。
――コミュニティサイトに対する社内他部署からの反応はどうですか。
小川 コミュニティはオープンしてまだ1年ちょっとで、成長過程ではありますが、いろいろな知見が得られているので、社内イントラネットを通じて「コミュニティニュース」として情報発信していくつもりです。課題ということでは、私たちが「ちゃんと続けていくこと」がもっとも重要と考えています。社内にもコミュニティがブランド強化のために意義のある施策だということを発信して結果を出していくことが大事です。
大楠 これまでは時間と手間を掛けた調査を介してしかわからなかったお客さまの声が、コミュニティ経由なら即座に知ることができる。その大切な生の声をもっと周りの社員たちにも伝えていきたい。お客さまの声は私たちの自信や勇気につながると思います。
メンバーの声を商品開発に反映していく
――オープンして2年目に入りました。今後の「じっくりコトコト ファンコミュニティ」の方向性についてどのように考えていますか。
大楠 2年目に入ってコミュニティメンバーも増えていますが、今後も一定の規模までは増やしていきたいと考えています。メンバーが気軽にコミュニケーションできる場として大切に育てていきたいですね。具体的なアイデアはまだないのですが、メンバーと私たちとの双方向の企画もやってみたいと考えています。また例えばカップスープのお客さまから見た箱スープに対する要望なども今後の商品開発に生かしていきたいですね。
松本 コミュニティには「じっくりコトコト」というブランドが好きな方々が集まっているので、明確な不満の声は集まりにくい。そこは宿題として受け止めて、最適な形にチューニングしていきたいと思っています。
――今後、運営を担当しているクオンにはどのようなことを期待していますか。
小川 私たちにはコミュニティサイトを運営する知識がないので、より良いコミュニティサイトを構築していくための具体的なアドバイスをいただきたい。また他のサイトと比べた客観的な評価なども教えていただきたいですね。
松本 先ほど「ちゃんと続けていくこと」が課題というお話しをいただきましたが、コミュニティサイトの運営はパワーが必要になる取り組みです。私たちはそれに見合うものをポッカサッポロさんにお返ししなければいけないと考えています。2年3年と「場」が成熟するにつれて、運営の成果をどう事業活動に還元していくことができるか、これからが勝負になります。
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